決算書から粉飾は見抜けるのか? 上場廃止グレイステクノロジーの「不可解な動き」:矢部謙介「決算書を読み解く」(1/3 ページ) 粉飾決算の発覚が元で、2月28日に上場廃止が決まったグレイステクノロジー。同社は、メーカーなどを顧客としたマニュアルの企画・制作事業や、マニュアルをデジタル化して制作の工数削減を実現するシステムの導入・運営事業を主な事業とし、2016年12月には東証マザーズに、18年8月には東証一部への上場を果たした。 一時は成長企業として将来を有望視されていたグレイステクノロジーだが、21年11月に外部機関から過年度決算において不適切な会計処理が行われた疑いがあるとの指摘を受けたと発表。その後22年3月期第2四半期報告書を提出できず、上場廃止が決まった。 グレイステクノロジーが1月27日に公表した粉飾決算に関する特別調査委員会の調査報告書によれば、21年4月に死去した元会長など