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ブックマーク / blog.livedoor.jp/route408 (11)

  • 「ふしぎな国道」本日発売 : 有機化学美術館・分館

    10月17 「ふしぎな国道」日発売 カテゴリ:書籍 ノーベル賞の件、もう少し書こうと思っていたらタイミングを逸した佐藤です。どうもこんにちは。化学の話でなくて恐縮ですが、著書が日発売ということでちょっと宣伝を。 筆者が筋金入りの国道マニアであるということは、ご存知のかたはご存知であろうと思います。マニア歴17年、稚内から石垣島まで全国津津浦浦を走り回ってまいりました。で、その成果がようやく一冊にまとまりました。講談社現代新書「ふしぎな国道」がそれです。下にある表紙は、講談社現代新書の標準仕様ですが、実際には帯がかけられて、246号の標識がど真ん中にフィーチャーされているかと思います。 いったいどんなか、巻頭の文章を少し載せておくと、 書は、日の道路行政の問題について鋭く分析・検討し、何ごとか物申すようなではない。各地の絶景やグルメを楽しむための、ドライブガイドのようなでもない

    「ふしぎな国道」本日発売 : 有機化学美術館・分館
    moondriver
    moondriver 2014/10/26
    dankogai 絶賛。
  • 新車の匂い : 有機化学美術館・分館

    6月23 新車の匂い カテゴリ:雑記 においの好みというのは人それぞれで、中には妙なにおいが好きだという人がいます。ちょくちょく見かけるのが「タクシーのにおいが好き」という人で、あれが苦手な筆者にとっては謎というしかありません。 買いたての新車には、独特のにおいがあります。これも好みが分かれるところですが、やはりこれも愛好者がいて、「新車のにおいの芳香剤」というものまで売っているようです。 ではあのにおいの正体は何なのでしょうか?先日、海外のサイトに記事がありました。新車の中の空気を詳しく分析すると、50〜60種の化合物が検出されるのだそうです。主なものの構造は下にある通りで、簡単な芳香族化合物の他、いくつかのアルカン類が見つかるのだそうです。 上段:トルエン、エチルベンゼン、スチレン 中段:キシレン類 下段:トリメチルベンゼン類 これらがいったいどこから来るかといえば、車の内装のプラスチ

    新車の匂い : 有機化学美術館・分館
    moondriver
    moondriver 2014/06/23
    新品のDVD-Rを開封した時のにおい(スピンドルパッケージなんかだと顕著)が好きなんだけど、あれも似たような化合物なのかな
  • STAP細胞の「不正」とは何だったのか : 有機化学美術館・分館

    4月11 STAP細胞の「不正」とは何だったのか STAP細胞の騒動が世間を揺るがせています。特に4月9日、小保方晴子氏が久方ぶりに姿を表し、記者会見を行ったことで、騒ぎは最高潮に達した感があります。 ブログではこの件に関し、今まで何も触れてきませんでした。専門外でもありますし、あまりよい話題でもないですし、筆者は他人の不正をあれこれ論評できるような偉い人間でもありません。 ただ、9日の会見を見て、「小保方氏の発言に納得した」「彼女の言うことを信じた」という人が多数派であったのには驚きました。ネットでのアンケートでもそうですし(※)、テレビ番組での調べでも、6〜7割の人が小保方氏を支持するとの結果が出ていました。これはずいぶんとずれが生じているかなと感じたので、思い切ってこの件について書いてみます。 (※)4月12日現在では投票結果が逆転し、「納得できなかった」が多数派となっているようで

    STAP細胞の「不正」とは何だったのか : 有機化学美術館・分館
  • ノロウイルスとインフルエンザウイルス : 有機化学美術館・分館

    12月23 ノロウイルスとインフルエンザウイルス 世間では、ノロウイルスが猛威を振るっているようです。何でも今年のノロは変異を起こした新型だそうで、極めて始末が悪いようです。筆者も、ノロには以前だいぶひどい目に遭いました。 ノロウイルス 新型といえば、2009年には新型インフルエンザが発生し、真夏の大流行という異例の事態となりました。店や学校の入口などにエタノールの噴霧器が設置され、みな手に吹きつけて消毒に励んでいたことは、ご記憶の方も多いかと思います。 しかしこのエタノール消毒は、ノロウイルスには効かないということです。同じウイルスでありながら、なぜこういう差が生じるのでしょうか。 ウイルスというのは、遺伝子となるDNAあるいはRNAが、タンパク質の殻(カプシド)に収まった構造です。ウイルスは、自分自身だけでは複製を作ることができず、他の生物の細胞にとりつき、その増殖機構を乗っ取ることで

    ノロウイルスとインフルエンザウイルス : 有機化学美術館・分館
  • 発がん物質と抗がん剤の奇妙な関係 : 有機化学美術館・分館

    1月29 発がん物質と抗がん剤の奇妙な関係 2月が近づき、学生諸氏は卒論・修論・D論の時期であると思います。そのへんで、ちょっと思い出した話を。 *   *   *   *   * ヘテロ環の名前というのはたくさんあってなかなか覚えにくいものです。中にはインドールのように二環性の化合物にも固有名がついているものがありますが、下の3つの名前はご存知でしょうか。 これらは5員環2つのものがピロリジジン(pyrrolizidine)、5員環と6員環のものがインドリジジン(indolizidine)、6員環2つのものがキノリジジン(quinolizidine)といい、「イジジン類」と総称されます。実は筆者の修士論文は、このうちピロリジジン骨格の合成のお話でした。なのでこの構造を見ると当時の思い出がよみがえってきて、何やら一口ではいえない気分になったりします(笑)。 これらにそれぞれ特別な名前がつい

    発がん物質と抗がん剤の奇妙な関係 : 有機化学美術館・分館
  • 細菌と放射線 : 有機化学美術館・分館

    8月4 細菌と放射線 さとうです。中国語関連で3回も書いていましたが、ちょっとこれはどうなんだという話を見かけたので、久しぶりに放射線関係の記事を。 どうやらここのところ、乳酸菌で放射能を消せるという話が出回っているようです。米のとぎ汁に砂糖などを加えて1週間ほど発酵させて乳酸菌を増やし、これを飲むなり部屋に噴霧するなりすることで放射能の害を防げるというものです。 実際問題としては、乳酸菌で放射能を防げる理屈はありません。また発酵といっても、素人がそううまく乳酸菌だけを増やすことができるわけではなく、雑菌か悪くすれば病原菌を育ててしまうこともありえます。下手をすれば腐った水を子供に飲ませているだけになりかねませんから、絶対にやめるべきです。 といっていたら、今日のとある新聞にこんな記事が出ていたようです。いずれ消えるでしょうから、まとめて引用します。 南相馬市、飯舘村で微生物を活用した除染

    細菌と放射線 : 有機化学美術館・分館
  • 中国語の化合物名(3) : 有機化学美術館・分館

    7月31 中国語の化合物名(3) さてまだやるのかという感じもありつつ、中国語の化合物名パート3です。パート1・パート2も合わせてどうぞ。 化合物のジャンルにも漢字が当てられているものがあります。たとえば下記。 ペプチドは「肽」。タンパク質はどうかというとそのまま「蛋白質」ですが、かつては「朊」の字が用いられたそうです。生体の最重要化合物にふさわしい漢字ですね。グリコシドは納得。テルペンにも「萜」の字が当てられていますが、リモネンには「苧」(「檸檬」(レモン)の略字から)、ピネンには「蒎」など、固有の字を当てられた化合物もあるようです。 個人的に一番面白いと思ったのはステロイドの「甾」。これ、なんと象形文字なんだそうです。下の「田」はステロイドの4つの環を表し、上の「巛」は骨格から伸びた3つの側鎖を表現しているそうです。現代でも象形文字が作られているとは知りませんでした。化合物の漢字の中で

    中国語の化合物名(3) : 有機化学美術館・分館
  • 中国語の化合物名(2) : 有機化学美術館・分館

    7月23 中国語の化合物名(2) さて化学&漢字フェチたる筆者にとって大変萌える企画、中国化学用語講座パート2。見慣れない漢字続出でだいぶヒートアップしています。パート1の元素名とかよりさらにマニア度が上がってますが、気にしない方向でひとつ。 芳香族にはひとつひとつ漢字が当てられているという話をしましたが、こんなものにもあるのですね。トロピリウムとかアセナフテンとか、めったに見かけない環にもしっかり字が決められてます。個人的に驚いたのはシクロペンタジエニルアニオンの「茂」。なんかよく見る字なんですけど。てことでフェロセンは「二茂鉄」なんだそうです。次回からフェロセンを見かけたら「しげる」と呼んであげましょう。 ではヘテロ環はどうか。こちらは部首が変わって口へんが当てられ、主要ヘテロ環には漢字2文字が振られています。基的に音訳ですが、「唑」の字はアゾールを意味しているようです。オキサゾール

    中国語の化合物名(2) : 有機化学美術館・分館
  • 中国語の化合物名 : 有機化学美術館・分館

    7月18 中国語の化合物名 他のあらゆる業界同様、化学の世界も近年中国の進出が目立っています。で、漢字の国であるかれらはどのような化学用語を使っているの。実は筆者も結構な漢字マニアでありますので、調べてみるとなかなか面白かったりします。 中国では元素ひとつひとつに漢字が当てられているのはわりに有名かと思います。周期表だとこんな感じです。 (クリックで拡大。著作権フリー、持ってけドロボーです。) いや、見てると面白いですね。金銀銅や鉛みたいななじみ深い漢字もありますが、水素や窒素、酸素なんかはどうしちゃったのあなたという字に化けています。イットリウムとガドリニウムは間違えそうだなあとか、タリウムとジスプロシウムはどこかで見たことある字だなとか、いろいろ面白い。このような次第で、周期表が1ツイートに丸ごと収まってしまいます。漢字の力を感じますね。 文字の作りとしては、いわゆる形声文字になってい

    中国語の化合物名 : 有機化学美術館・分館
  • 続報・「ヒ素生物」は本物か? : 有機化学美術館・分館

    12月10 続報・「ヒ素生物」は物か? さて前回のエントリで、毒性元素であるヒ素をDNAに取り込んだ細菌「GFAJ-1」の話を紹介しました。非常に興味深いながらもかなり謎のある生き物ではありますが、早速あちこちから反論が上がっているようです。まあ今まで知られた何百万という生物に、ただひとつの例外もなかった「DNA神話」がとんでもない形で破られようとしているわけですから、容易に信じがたいのもまず当然でしょう。研究者によるブログでの意見表明の他、掲載誌ScienceのライバルNature誌もやや懐疑的な論説を掲載しています。 ヒ素細菌が発見されたカリフォルニアのモノ湖 反論の主な声は、やはりヒ素化合物の不安定性を指摘するものです。筆者はヒ素化合物など扱った経験はありませんが、こちらのブログ(英語)によれば、ヒ酸エステル結合は水にさらすと半減期10分ほどで分解してしまうものなのだそうです。細菌

    続報・「ヒ素生物」は本物か? : 有機化学美術館・分館
  • 「ヒ素生物」の衝撃 : 有機化学美術館・分館

    12月4 「ヒ素生物」の衝撃 昨日は、NASAから「宇宙生物学上の発見に関する会見」が行われるということで大いに盛り上がりました。筆者も「ついにどこかで宇宙生命がとっつかまったか」と期待したのですが、実際はカリフォルニアの塩湖で見つかった新種の細菌の話でした。なんだよ期待させやがってと一瞬思ったんですが、よく聞けばやはり凄い話で、この細菌はなんと毒性元素として知られるヒ素を体内に取り込み、DNAに組み込んで生活しているというのです。これはまあ宇宙人発見とはいわないものの、どう見ても世紀の大発見としか言いようがありません。さらにいろいろ聞くにつけ、この細菌は実に「ななななんじゃこりゃ」的な代物であるようです(論文はこちら)。 問題の細菌、GFAJ-1。 GFAJ-1と名付けられたこの細菌(こんなカメラの型番みたいなのではなく、もっと素敵な名前を考えてやってほしいですが)が見つかったのはカリフ

    「ヒ素生物」の衝撃 : 有機化学美術館・分館
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