ちょっと衝撃的であったので、以下の言説を切り取っておく; 脱線するが最後に少しだけ。現在、多数派日本人の間でも「日本文化」の再発見がブームである。音楽に限定して言えば、三味線や島唄、あと純邦楽など、J‐POPメガヒット時代には考えられないようなCDがチャートに入ったりする。そして「和風」ソングを聴いて「国際化のこれからは、むしろ、日本のことをもっと知らないとね…」みたいなことを言うOLがいたりいなかったりする(ごめん、個人的な鬱憤を入れて!)。 こうした再発見型「日本通」の方々は、もっとも重大な矛盾点に気づいていない。 つまり、三味線や島唄、純邦楽など、ほとんどの「日本のうた」は、「日本国」のうたなどではなく、いずれもある特定の地方、ある特定の文化階層の所有物なのだ(日本国のうたは軍歌くらいだろう)。「日本国」という中心文化(=「強い」文化)の文脈で音楽を消費することによって、その地方文化