タグ

ブックマーク / book.asahi.com (18)

  • 「江戸日本の転換点」書評 列島改造!! 成長の限界に直面|好書好日

    江戸日の転換点 水田の激増は何をもたらしたか (NHKブックス) 著者:武井 弘一 出版社:NHK出版 ジャンル:新書・選書・ブックレット 江戸日の転換点―水田の激増は何をもたらしたか [著] 武井弘一 明治以後、江戸時代の社会は、概して否定的に見られてきた。それが参照すべきものとして見られるようになったのは、むしろ近年である。それは、戦後日で、「日列島改造」と呼ばれた経済の高度成長があったあと、成長の停滞とともに、環境問題など、さまざまな矛盾が露呈してきたことと関連している。そのため、江戸時代に、低成長で持続可能な経済のモデルが見いだされるようになった。 書が覆すのは、江戸時代にそのように静的な社会があったという見方である。実は、17世紀に日中で、新田開発が進められた。見渡すかぎり広がるような水田の風景が生まれたのはこの時期である。それまで水田は主として山地にあった。これこそ

    「江戸日本の転換点」書評 列島改造!! 成長の限界に直面|好書好日
    morutan
    morutan 2015/05/30
    水田開発と里山生態系と江戸の貨幣経済との関係
  • 書評・最新書評 : 貧困の光景 [著]曽野綾子 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    morutan
    morutan 2015/02/17
    募金先が提示される。心を動かされれば、人は幾ばくかの寄付をする。これはまぎれもなく善意だ。しかしその先を、私たちは考えない。ある金額を寄付した段階で、私たちは何人の子どもの命を救ったと思いこむ。善意は
  • 安藤礼二「折口信夫」書評 画期的な天皇論、新資料交え分析|好書好日

    折口信夫 [著]安藤礼二 総索引が付いた全集ばかりか講義録まで完備している。個人の思想を研究するのに、一見これほど恵まれた環境はない。けれども、いったんその「森」に足を踏み入れるや、あまりに蒼(うっそう)としていて方向感覚を見失ってしまう――折口信夫とは、そんな思想家だ。一体これまで幾人が踏破を試み、失敗を重ねてきただろうか。 安藤礼二は、2002年に「神々の闘争――折口信夫論」を世に問うて以来、一貫して批評家としてこの巨人と向き合ってきた。テキストを厳密に読み抜き、読み破った者でなければ見えてくることのない新たな地平を、独力で切り開いてきたのだ。書は、10年以上にわたる安藤折口論の集大成として大きな意味をもつ。 第1章から劇的である。これまでの研究で空白のままだった大学時代に、折口は荘幽蘭(ゆうらん)という女性と出会い、神風会という神道系の団体と関わっていたことが、新資料を交えつつ

    安藤礼二「折口信夫」書評 画期的な天皇論、新資料交え分析|好書好日
    morutan
    morutan 2015/01/28
    『折口も王仁三郎も、自らをスサノヲになぞらえていた』
  • asahi.com(朝日新聞社):大庭みな子さん夫妻の往復書簡、一冊に 創造支えた「同志」の愛情 - ひと・流行・話題 - BOOK

    大庭みな子さん夫の往復書簡、一冊に 創造支えた「同志」の愛情2009年6月27日 文学に新たな女性の感覚をもちこみ、2年前に逝った作家大庭みな子さんが、夫の利雄さん(79)と交わした往復書簡が一冊にまとまった。書くことを生きるエネルギーとしたと、その自由な創造を何より大切にした夫。953通もの書簡は、文学的同志ともいえるほど、かたく結ばれた稀有(けう)な夫婦愛と大庭文学の土壌を伝えている。 書簡集は、刊行が始まった『大庭みな子全集』(日経済新聞出版社)の第25巻。芥川賞を受賞した「三匹の蟹(かに)」など収めた第1巻とともに、最初に刊行された。 18歳のみな子さんに会ったとき、2歳上の利雄さんは、「はきはきとものを言う女」の文才に関心をもった。書簡のやりとりが格的になるのは、ともに大学を卒業後。 彼女にフィアンセがいることを知って衝撃を受けた利雄さんは、いつまでも友達であってほしいと

  • 「キリスト教とローマ帝国」書評 初期信徒は中・上流の都市住民|好書好日

    キリスト教とローマ帝国 小さなメシア運動が帝国に広がった理由 著者:ロドニー・スターク 出版社:新教出版社 ジャンル:哲学・思想・宗教・心理 キリスト教とローマ帝国―小さなメシア運動が帝国に広がった理由 [著]ロドニー・スターク ここ数年、不思議に思っていたことが二つある。一つは1215年にローマ・キリスト教会が利子率を容認してわずか50年後に生まれた詩人ダンテは、なぜお金を「神の僕(しもべ)をして道を誤らせる花」と言い、これに執着する人を「強欲」だと批判したのか。 第二に、キリスト教は霊魂を資主義はモノを「蒐集(しゅうしゅう)」することで社会秩序を維持してきたが、ローマ・カトリックと資主義との間には一体どういう関係があるのか。 書を読んで、二つの疑問の答えが実は同じことに起因するのだとわかった。 キリストの死から3日後、キリスト教はユダヤ教内の「セクト」から新しい「カルト」運動へと

    「キリスト教とローマ帝国」書評 初期信徒は中・上流の都市住民|好書好日
    morutan
    morutan 2014/12/15
  • 山本義隆「世界の見方の転換」書評 近代科学が開いた「無限成長」への道|好書好日

    世界の見方の転換 [著]山義隆 経済学を専門とする評者が、なぜ近代科学の道を開いたコペルニクスやケプラーらを扱った書を取り上げるのか。2001年の9・11(米国同時多発テロ)や11年の3・11による東京電力福島第一原発事故に象徴されるように、21世紀は近代システム自体が綻(ほころ)びを見せていると評者は考え、近代成立の原点を理解しない限り、将来を思索できないと思ったからである。 F・ブローデルの提唱した「長い16世紀」(1450〜1640年)には、ルネサンス、宗教改革、大航海、17世紀科学革命など、数々の歴史的大事件が起こっている。しかし、近代の幕開けに際して、これらの関連づけが評者にはいま一つ不明だったが、書を読んでそれらの関連性が明確に理解できた。 キリスト教とアリストテレス自然学で強固に武装された中世の観念を打破するには、近代科学の誕生が不可欠だった。「ルネサンスのパラドックス

    山本義隆「世界の見方の転換」書評 近代科学が開いた「無限成長」への道|好書好日
  • http://book.asahi.com/ebook/master/2014013000004.html

    http://book.asahi.com/ebook/master/2014013000004.html
  • 「紅白歌合戦と日本人」書評 安住の地求める大晦日の儀式|好書好日

    紅白歌合戦と日人 [著]太田省一 書の初めに、「私たち日人が六〇年以上にわたって『紅白』を見続けてきたのは、そこに〈安住の地(ホーム)〉を見出(みいだ)してきたから」との一節がある。この〈安住の地〉が書の中でなんども用いられる。末尾にもしめくくりの語として使われている。 この語には多様な意味が仮託されている。共同体、ナショナリズム、あるいは歴史という語をあてはめてもいい。1951年に始まった紅白はそれ以前に伏線があったこと(占領期のGHQ=連合国軍総司令部=の思惑にどう抗するか)などが語られ、紅白誕生の秘話なども明かされる。この歌番組の戦後史を辿(たど)ることで、著者は三つの試みを行っている。日社会の故郷喪失と再生、戦後歌謡史の歩み、歌詞を通しての日人の心情分析。紅組司会が宮田輝という男性アナウンサーになったとき、中村メイコという司会者が「等身大の主婦」であったとき、歌手が紅白

    「紅白歌合戦と日本人」書評 安住の地求める大晦日の儀式|好書好日
    morutan
    morutan 2014/01/04
    最近の一番の変化は不祥事問題 http://bit.ly/qSeceD への対応として「受け容れられやすいNHK」みたいなの目指した結果としての上からの公共性うんたらではなく若年層や視聴者への配慮への変化ということだろうけど(ETVとか
  • http://book.asahi.com/ebook/master/2013112700023.html

    http://book.asahi.com/ebook/master/2013112700023.html
  • asahi.com(朝日新聞社):大江氏・村上氏の近似性 文学地図再編の提案 - ひと・流行・話題 - BOOK

    大江氏・村上氏の近似性 文学地図再編の提案2009年2月5日 文芸評論家の加藤典洋氏が最新評論集『文学地図 大江と村上と二十年』(朝日新聞出版)で、大江健三郎氏と村上春樹氏の評価をめぐり〈地勢図の書き換え〉を提案している。87年ごろから〈大江健三郎を評価する評家のほとんどは、村上春樹を否定し、村上春樹を評価する評家のほとんどは、大江健三郎を否定するか、低くしか評価しない〉という評価の二分が生じたとした上で、通説に抗して両者の近似性を明らかにする。 地勢図の分水嶺(ぶんすいれい)となったのは、村上氏が長編『ノルウェイの森』を、大江氏が『懐かしい年への手紙』を発表した87年だったという。前者は大ベストセラーとなり、後者は文学の権威筋から高い評価を受けるという対照的な受容がなされた。さらに先立つ86年に、大江氏が村上氏の〈社会に対して……能動的な姿勢をとらぬ〉スタンスを批判した点がその後の評価の

    morutan
    morutan 2009/09/15
    「ニューヨーク炭鉱の悲劇」(@「ブルータス」1981年3月15日号) 「風の歌を聴け」は@1979年「群像」、大江→村上コミットメント発言は86年 「ノルウェイの森」は1987年に書き下ろし
  • asahi.com(朝日新聞社):シズコさん/役にたたない日々 [著]佐野洋子 - 書評 - BOOK

    シズコさん/役にたたない日々 [著]佐野洋子[掲載]2008年7月6日[評者]香山リカ(精神科医、立教大学現代心理学部教授)■虐待、自責、贖罪…母と娘の深い闇 「フロイトは男だったから、母と息子のことしかわからなかったのだ」と『シズコさん』で著者は言う。そして、「それぞれの関係に同じものは二つとない」として、自分と母との壮絶な関係について語るのだ。 何が壮絶なのか。まずは母の虐待だ。戦後、11歳の兄を病気で失った母は、徹底的に冷たく娘に当たり続ける。著者が、「母は当に兄の代(かわ)りに私に死んで欲しかったのだ」とまで思うのも無理はない。 しかし、当の壮絶さは実は別のところにある。それは、著者を当に苦しめたのは、母の虐待ではなくてそういう母を好きになれない、自分への自責の念だということだ。母親のひどさを物語るエピソードが、幼児期にまで遡(さかのぼ)ってこれでもか、と書き連ねられる。そし

  • asahi.com:アメリカン・コミュニティ 国家と個人が交差する場所 [著]渡辺靖 - 書評 - BOOK

    アメリカン・コミュニティ 国家と個人が交差する場所 [著]渡辺靖 [掲載]2008年01月20日 [評者]北田暁大(東京大学准教授・社会学) ■永遠に「革命」を続ける社会に肉薄 前著『アフター・アメリカ』で注目を集めた気鋭の文化人類学者によるアメリカ論。いや、アメリカ論というと誤解があるかもしれない。抽象度の高い経済学的・政治学的用語で武装したアメリカ政治論でもないし、もっぱら親米/排米の軸にそって議論をたたかわせているアメリカ国家論でもない。フィールドワークを身上とする文化人類学者が、実際にアメリカの九つの都市を訪れ、様々な社会科学的、文化人類学的データとつき合わせながらアメリカにおけるコミュニティーの多様性、複雑性を描き出した作品である。こう書くと、なにやら堅苦しいのような印象を持つかもしれないが、著者自身のまなざしを織り込んだ、平易でありながら味わいのある文体は、読む者を確実に引き

    morutan
    morutan 2008/01/25
    アメリカの実相ということだとスーザン・オーリアンのが見たいのだが・・cf.「蘭に魅せられた男」http://tinyurl.com/yvmtlb
  • asahi.com:カフカ『城』 保坂和志(下) - たいせつな本 - BOOK

    カフカ『城』 保坂和志(下) [掲載]2008年01月13日 ■読むそばから忘れる 意味になる前の体験 最初に読んだカフカは『変身』だった。私は高校生で意味はわからなかったが、変な話だと思った。次に読んだのは『審判』で、そのとき私は大学1年で水疱瘡(みずぼうそう)だった。私はひたすら痒(かゆ)かった。『城』を読んだのは半年後の秋だった。やっぱり意味はわからなかった。3作とも普通の理屈が通用しない感じはしたが、それが解説に書かれているような「実存主義」だとか「現代人の疎外された姿」だとかいうようなことはわからなかった。だって、そういうことを言いたいんだったら論文でそう書けばいいじゃないか。 小説は論文じゃない。朝起きたり道を歩いたりすることをわざわざ書く。そのこと自体が何かでなければおかしい。私は確信が持てないままカフカを読みつづけた。自分のこの感じがようやく確かなものになったのは、前回の小

    morutan
    morutan 2008/01/21
    『小説は論文じゃない。朝起きたり道を歩いたりすることをわざわざ書く。そのこと自体が何かでなければおかしい。』
  • asahi.com:小島信夫『寓話』 保坂和志(上) - たいせつな本 - BOOK

    小島信夫『寓話』 保坂和志(上) [掲載]2008年01月06日 ■小説の「リアル」とは 初めて気に考えた 小島信夫の小説は他と全然違う。普通の小説が線で進むとしたら、小島作品は面の全体で展開する。普通読者は小説を目で読み頭で理解するが、小島作品を読んでいると自分がいる空間の空気が変わっている。空気は透明感を失い不穏な重量を帯びはじめる。20代の末に小島信夫を読むようになって、私はリアルというのはこういうことなのだと、はじめて気に小説にとっての「リアル」「リアリティ」ということを考えるようになった。 『寓話(ぐうわ)』は私にとって最初の小島信夫体験ではないが、このは小島作品の中でも圧倒的だった。87年5月のある晩、読みはじめてしばらくすると胸が怪しく騒ぎ出して、居ても立ってもいられない気持ちになった。山が動くように、私の中の大きなものが『寓話』の文章と一緒に動き出す感じだった。いや、

  • asahi.com:新刊書店が古書も売る 有力書店チェーンなど動き広がる - 出版ニュース - BOOK

    新刊書店が古書も売る 有力書店チェーンなど動き広がる 2008年01月17日 新刊書店が古書を売る動きが広がりそうだ。「新刊が売れなくなる」とタブー視されてきたが、長野県などの有力4書店チェーンが今月、古書の買い取りと販売を手がける共同出資会社をつくるなど、模索が始まっている。背景には、新刊点数が増え続ける一方で市場が縮小し、新刊だけに頼っていては業界がもたないという危機感がある。 新刊売り場のレジに「お買い上げの買取ります」のポスターが。買い取りセンターは別の建物にある=長野市の平安堂長野店で ■ブックオフやネットに対抗 長野県中心に63店舗を持つ書店チェーンの平安堂は、06年に古書の買い取りと販売に乗り出した。 JR長野駅前にある平安堂長野店。約2000平方メートルの新刊書店から3軒隣のビルに、約100平方メートルの「古書センター」がある。「高価買い取り」をうたい、ベストセラーなら定

    morutan
    morutan 2008/01/18
    フタバのは新幹線口らしい http://mmmichy.seesaa.net/article/38728977.html | 消費者サイドとしては安くなって利便性が高まるに越したことはないけど小さな書店・古書店への影響が気になる。後段みると良い関係も築けてるか
  • asahi.com:植物と帝国―抹殺された中絶薬とジェンダー [著]ロンダ・シービンガー - 書評 - BOOK

    植物と帝国―抹殺された中絶薬とジェンダー [著]ロンダ・シービンガー [掲載]2007年07月08日 [評者]山下範久(立命館大学准教授・歴史社会学) ■植民地支配で知識が失われた謎追う 万有引力やら二重らせんやら、なにか知識の起源はありふれた問いの対象だが、逆に無知の起源が問われることはあまりない。そもそも不在を問うことは一般に難しいが、それ以上に、知識というものが自動的に普及するものではないことを、ひとは忘れがちなのだ。知識は、秘匿され、抑圧され、歪曲(わいきょく)され、あるいはまたそれが知識であることが認知されず、内容が理解されず、伝わるべきひとに伝えられずに消失したりする。知識の供給と需要のあいだに、理想的な自由市場のごとき透明で円滑な交換の体系は存在しない。 書の主役は、18世紀、カリブ海からヨーロッパにもたらされたオウコチョウ(黄胡蝶)という植物だ。赤や黄色の花が美しいこの植

    morutan
    morutan 2007/07/15
    避妊を巡る意思決定でさえ自由にできなかった時代があった、と。(そしてその権利を巡っての権力の推移の歴史)
  • asahi.com:悪人 [著]吉田修一 - 書評 - BOOK

    morutan
    morutan 2007/05/25
    感情=匂い
  • asahi.com:「核」論 [著]武田徹 - ニュースな本 - BOOK

    「核」論 [著]武田徹 [掲載]週刊朝日2007年04月27日号 [評者]永江朗 ■原発事故隠し 原子力発電所の事故隠しが次々と明らかになっている。東京電力福島第一原発三号機は78年に臨界状態に達していたのに隠蔽。同四号機は98年に制御棒脱落、これも隠蔽。北陸電力志賀原発では99年に制御棒が外れて臨界事故、これも隠蔽。電力12社のトラブル隠しは306事案、1万件。そのうち原発では97事案455件もあるという。 ひどい。当にひどい。だが、もっとひどいのは、これを大きく報じないメディアであり、騒がない私たちだと思う。テレビの「あるある」捏造ではあんなに大騒ぎして、今では他局の番組まで巻き込んでいるというのに。バラエティ番組の捏造などどうでもいい、とは言わないが、少なくとも納豆のべ過ぎより原発事故のほうがはるかに危なくないか? どうしてメディアはもっと騒がない? 電力会社にキ×タマ(一字自主

  • 1