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ブックマーク / hankinren.hatenadiary.org (44)

  •  花の下にて 死なん ― 団鬼六先生のこと ― - 花房観音  「歌餓鬼抄」

    願わくば 花の下にて 春死なん その望月の如月の頃 桜が満開の先月10日、隅田川に浮かべた屋形船にて団先生は西行のこの歌を詠まれた。 そして、その通りに春の終わり、八重桜が散り始める頃に亡くなった。 願わくば春死なん――訃報を聞いた時に、驚きはしなかった。花見の時のご様子から、ご人の話からその時が近いであろうことは感じていた。それでもこんなに見事に、遅咲きの桜が散る時に、春の終わりに逝ってしまわれるなんて――見事だ、粋だと、思った。最後まで、「団鬼六」は「団鬼六」だった。 団鬼六先生については、あまたの方々がこれからも語られるだろう。私など、2度会っただけの1ファンに過ぎないけれど、それでも第一回の団鬼六賞大賞をいただいた者としてここに団先生のことを書き記しておきたい。 そもそも私が無双舎の「団鬼六賞」に応募したのは、それが大ファンである文豪の名を冠にした賞であるからだ。一昨年の秋から幾

     花の下にて 死なん ― 団鬼六先生のこと ― - 花房観音  「歌餓鬼抄」
    morutan
    morutan 2011/05/16
     遊ぶ子供の声きけば 我が身さえこそ動がるれ
  •  恋地獄 〜「源氏物語」大塚ひかり全訳〜 - 花房観音  「歌餓鬼抄」

    恋が愛に変わればいいけれど、ずっと恋のままならば、それは地獄だ。何故なら恋は求めることで、愛は与えることだから。求めるものが多いほど、求める心が深いほど、地獄の猛火の中に堕ちていく。自分が他人に対して求めるものなど、手に入らないものばかりだ。手に入ったと思っても、それは一瞬のことで、あるいは錯覚に過ぎないかもしれない。けれどその一瞬の錯覚を一度味わってしまえば、もう、そこが地獄の入り口だ。寂しさという名の地獄の入り口だ。あなたがいない夜を、あなたに触れられないこの身体を、私は嘆く。寂しくて寂しくて気が狂いそうで、魂が抜け出てしまいそうな夜を嘆く。恋は至福と寂しさを齎す。心が張り裂けそうなほどの幸福と、孤独を。それがない恋なんて、恋じゃない。 恋は地獄だ。あなたがここにいないことを、心と身体が嘆いて叫び続けている。 餓鬼だ。恋する人間は、地獄の餓鬼だ。 そして時には、畜生にも鬼にも身を落とす

     恋地獄 〜「源氏物語」大塚ひかり全訳〜 - 花房観音  「歌餓鬼抄」
  •  あつは夏いねぇ!! - 花房観音  「歌餓鬼抄」

    ☆ 茄子 1)揚げて煮浸しにするとめちゃめちゃ美味しいのですが、めんどくさいので、皮を剥いて切って、電子レンジでチンします。それをめんつゆに入れてショウガちょいと入れて一煮たち。冷まして冷蔵庫に入れて一晩おく。 2)最近、よくマリネを作ります。楽だから。市販のマリネの素を使いますが、この前、ちょいと思いついてリケンのノンオイル・レモン&ハーブのドレッシングを半分混ぜてみたら香味が効いて結構良かった。タマネギとパプリカとシメジと、あとはハムやらツナやら。トマト多めに入れてメインにするのもいいんですが、今度は茄子をスライスしてオリーブオイルで焙ったのを入れて夏野菜マリネにしようと思います。オクラとか入れてもええんではないか。 ☆ 大葉(青紫蘇) 1)うちの実家の畑にえげつない(byオカン)ほど群生してる大葉。うちのオトンったら、草刈り機で「雑草だから」とかなり切ってしまったそうな。その話をオカ

     あつは夏いねぇ!! - 花房観音  「歌餓鬼抄」
    morutan
    morutan 2008/07/27
    簡単レシピ。ナスの皮はいでレンジでチン → めんつゆ+しょうが ぐらいしよかな
  •  333メートルの里程標 - 花房観音  「歌餓鬼抄」

    東京という街は現実には存在しない街だと永い間わりと気で思っていた。テレビの中にしか存在しない街だと。今でもふとそんな気がする。 初めて東京へ行ったのは中学校の修学旅行。それから大学生の時に2度か3度、友達を訪ねて行った。そしてその後、10年以上その地に足を踏み入れることはなかった。 京都の狭いアパートの一室で、1人の男に狂い支配され箱庭のような閉鎖的な「現実」の中で早く誰か私を殺してくれないだろうかと思いながら永い月日を過ごしていた。お金も無かったけれどもそれ以上に私はここから一生出られない、どこにもいけないのだと、死によって解放されることだけを願い続けていた二十代だったから、テレビに出てくる東京なんて街には二度と行くことはないだろうと思っていた。 私の「現実」は、その狭い空間での1人の男との借金まみれの憎しみ合いながらも執着する未来の無い生活だけだった。 あの日々を語るのなら「

     333メートルの里程標 - 花房観音  「歌餓鬼抄」
    morutan
    morutan 2007/09/15
    幻想であり理想としての「東京」の象徴的存在としての東京タワーの話。でも、近づいてみるとそれはただのくすんだ塔にすぎなくて・・
  •  私は、あなたを、ころしたい - 花房観音  「歌餓鬼抄」

    あなたにとってはほんの些細なひとことでも、私はその言葉をあなたの口から聞くとパニック状態に陥って自分を抑えられなくなることがある。 とんでもなく無神経で無知なくせに自分が世界一正しくて自分以外の価値観は認めないあなた。 私の上司はものすごく優秀でデキる経営者だと言っても、「でも、結婚してないんでしょ」と、軽蔑の混じった表情をするあなた。結婚していない人は皆不幸で寂しいと言い切るあなた。 田舎者で驚くほど世界が狭くてそこしか知らないくせに田舎は善で都会は悪だと信じて疑わないあなた。 自分が今いる世界しか知らないクセにその世界こそが世の中で一番正しいと思っているあなた。 も読まない映画も見ない音楽も聴かない旅行も行かない外もしないあなた。 娯楽や文化は全て「無駄なもの」と言うあなた。 私が小学生の時に、修学旅行のお土産にあなたにイヤリングを買ってきた。それを見たあなたは「また無駄遣いをして

     私は、あなたを、ころしたい - 花房観音  「歌餓鬼抄」
  •  破滅の物語の終焉 ―「毎日かあさん 4巻 出戻り編」 著・西原理恵子 ― - 花房観音  「歌餓鬼抄」

    毎日新聞に連載されている西原家の日常を綴った「毎日かあさん」の1、2巻は、読み終えた後で妹に貸したので今手元に持っていない。 私の末の妹は結婚して子供が2人いる。上が男の子で下が女の子。あんたんちと一緒だから、読んでみたら? と言って手渡した。 妹は、高校を卒業し推薦で短大に入り卒業して地元に戻り堅実な職に就き、その職場で知り合った温厚な男性と結婚して2人の子供を生んだ。 私はこの妹とは仲が良いのだけれど、彼女に対して劣等感がある。女の幸せは結婚して家族を作るものだと言う価値観の中で育ったのに、それが出来ないどころかいつも何もかもが破綻するような選択をしてしまい周囲の人間に多大なる迷惑と心配をかけ続けてきた私は、堅実な「親の望む理想的な」人生を歩んでいるかのように見える妹を見ていると自己嫌悪に陥ることがある。 彼女は、そういう私に「お姉ちゃんは、(中退だけど)いい大学入ったり、よく読んで

     破滅の物語の終焉 ―「毎日かあさん 4巻 出戻り編」 著・西原理恵子 ― - 花房観音  「歌餓鬼抄」
    morutan
    morutan 2007/07/22
    アルコール中毒をめぐる愛憎ということでは田口ランディさんの話と重なるな
  •  雨の欲情 - 花房観音  「歌餓鬼抄」

    こんな日は、あの雨の日のことを思い出す。 あれは確か秋だった。 サラ金の金利が膨らみ返済がもうどうにもならず家賃を滞納し続けていた。いつか親に連絡が行くだろう、その時が来たら自殺しようと決めていた。 その日が来た。親から「帰ってきなさい」との電話が来たあの日、私は恋人ではない男と一緒にラブホテルに居た。 恋人は初めて私を愛してくれた人で、だからこそ、早く死なないといけないと思いながら生きてきた私は心苦しかった。私は死ぬべき人間だから生まれてきちゃいけなかった人間のクズだから、だからこそ真っ直ぐ愛されることが心苦しかった。 死にたいと思いながら生きる方が楽だ。 私が死んだら哀しむ人が存在するということは苦しい。 だから逃げていたとは言わないけれども。 その頃、私は恋人以外に、嘘ばかりついて信用は出来ないがセックスだけは良い既婚者の男と知り合って逢瀬を続けていた。 あの時期は、他にも男が居たし

     雨の欲情 - 花房観音  「歌餓鬼抄」
    morutan
    morutan 2007/07/13
    Millions long for immortality who don't know what to do with themselves on a rainy Sunday afternoon. ― Susan Ertz, Anger in the Sky
  • 残像 - 花房観音  「歌餓鬼抄」

    こんな夢を見た。 別れた男に向かって、セックスしたい、と言う夢を。 一昨年のクリスマスイブ、正確に言うとその日の出来事ではないのだけれども、その人との永い付き合いの中で一番嫌な出来事があったのだ。その人は、ごめん俺が無神経過ぎたと謝ってきたので許すと言ったけれども、つけられた傷はしばらく痛んだ。多分、その事が別れる決定的な要因となったのだ。 そこから不信感がポロポロと根を張り出した。彼はずっと私の寂しさや不信感を知っていたけれども俺は俺だから、こういう冷たい人間だからと変わらなかった。最初はそれでもついていけると思っていたけれども。 今思うと、ずっと背を向けられているような付き合いだった。私はその人の背にべったりと張り付いた孤独な扉を開けて手をつないで一緒に生きていきましょうと声をかけていたけれども、彼は変わらなかった。いつも背を向けられて、たまにこちらを振り向いて、「大好きだよ」と言われ

    残像 - 花房観音  「歌餓鬼抄」
    morutan
    morutan 2007/07/12
    あと、孤独について
  •  妻に欲情しない夫 - 花房観音  「歌餓鬼抄」

    「どうして私とセックスしないの?」 と、彼女は夫に聞いた。 もう、ずっと夫は自分に手を出してこない。キスも手を繋ぐこともしない。結婚前は会う度にセックスしていたのに。 夫は不能になったわけではない。AVを購入してオナニーはしている。AVに出ている見知らぬ女には欲情してもには欲情しないのか。自分から誘うそぶりを見せても「忙しい」の一点ばり。浮気をしている様子も無さそうだ。 は夫しか男を知らない。このまま私は夫から欲情されず一生セックスをせずに人生を終えるのか。そんな時に結婚前に好きだったけれども相手が既婚者で、自分も婚約者がいたのでキス以上の関係にはならなかった相手と再会した。 その人との電話やメールは、ずっと彼女の心の支えだった。 「結婚して、何もいいことなかったよ。人生をやり直したい。」 と、彼女は言う。当は、まだ結婚したくなかったのに。自分はまだ若いし遊びたい。それでも相手が強引

     妻に欲情しない夫 - 花房観音  「歌餓鬼抄」
    morutan
    morutan 2007/07/07
    うわ....モロに懸案事項だ。もっとも彼女の場合はこういった事態を想定してケッコンには慎重になってるみたいだけど。恋愛や結婚の要件でトキメキが第一に来るのを聞いてると不安になります
  • ふるさとの在り処 - 花房観音  「歌餓鬼抄」

    去年の今頃は、必死に田舎を出ようとしていた時期だった。 最近、よくあの頃のことを思い出す。ああ、もう1年たったんだなぁ、って。 私の故郷は、最寄の駅まで10キロ近い。コンビ二なんて高校3年生で受験で京都に行った時まで入ったことがなかった。今でこそあるけれどもマクドナルドなんて高校までは夢のごちそうだった、滅多にべられないから。大阪の叔父がお土産に買ってきてくれる貴重なべ物だった。 高校を卒業して大学に入ると、都会の人に対しての劣等感は増すばかりだった。都会の人が当たり前に得ているものを得ようとするのはとても勇気がいった。 田舎に居た時は、大阪も京都も実際は存在しない場所に思うことがあった。大きな屋もある、映画館もある、遊びにいける場所がある。 いや、そんなことは、当はどうでもいい。ただ、自分の生まれた故郷が自分の居場所だとどうしても思えないから離れたのだ。 自分の居場所が、居るべき

    ふるさとの在り処 - 花房観音  「歌餓鬼抄」
    morutan
    morutan 2007/07/05
    物心ついたころから「自分の居場所ではない」と思っていた
  •  ただ、恋のためだけに ―女優・林由美香― - 花房観音  「歌餓鬼抄」

    その人に焦がれていた。 自分と一つしか年齢の違わぬキラキラと輝く大きな目のその人に。偶然出会った映画の中のその人は、明るく自由でどこか幻のような存在感があった。 その人のことを知る為の細い弦のような物をやっと見つけて、手探りで辿っていこうとしたその途端に、その人が亡くなったことを聞いた。 世の中には偶然というものは実は存在しなくて、全ての物事が必然性を帯びていると何かで読んだことがある。もしそうならば、あの時、偶然屋であのを手にしたことは自分にとってどういう必然性を齎したのだろうか。 偶然手にした「自転車野宿不倫ツアー」というの元となった、「由美香」という元はAVとして作られ後に劇場公開された映画を見たのは、それからしばらくしてのことだった。そこで知った「林由美香」という一人の女の子(女優とか、女というより、「女の子」と形容するのが相応しいように思う、あの映画の中においては)に魅せら

     ただ、恋のためだけに ―女優・林由美香― - 花房観音  「歌餓鬼抄」
    morutan
    morutan 2007/06/25
    恋は幻想だけど、幻想以上のものでもある。後者は半身を求めて焦がれる気持ち、と。
  •  見られたい僕 - 花房観音  「歌餓鬼抄」

    女の人に問いたい。あなたは知らない男のオ○ニーって見たことありますか? 私は20代始め、何故か3人のソレを見ました。 一人目は、私が始発電車で京都から滋賀に向かっていると、隣の四人掛けのBOX席の男が何かソワソワ落ち着きがない。その車両に客は私とその男だけ。その男は挙動不審だけど、あからさまにそっちを見るのもなんだし、私はを読んでいた。しかし、あまりの落ち着きの無さに、気になってチラっとそっちを見ると、、、、、出して、しごいてました。人間驚きすぎると、声って出ないんですね。叫ぼうとしても声が出ず、急いで別の車両に逃げた。 二人目は、夜にアパートの外の公衆電話で友人に電話をかけていた時のこと(当時は携帯電話は無いし、アパートの電話は共同電話で気を使うから)。電話ボックスで、笑いながら電話で話ていて、ふと横を見ると、若い男が下半身を出して、手でしごきながら張り付いていた。私が驚いて、また声に

     見られたい僕 - 花房観音  「歌餓鬼抄」
    morutan
    morutan 2007/06/13
    「見られたいからコレクションする」、って嗜好もあるのか
  •  忘れてはいけないことがある - 花房観音  「歌餓鬼抄」

    私は神戸が嫌いだった。 神戸には私が興味があるものが何も無かったから。お洒落な街、ファッションの街、港街神戸。若くてオシャレで着飾る楽しみを知る「女の子」の街のような気がしていた。「女の子」に羨望しながらなれなかったいびつな女である私は、神戸という街が象徴する華やかさや豊かさが自分の欠損部分であることを過剰に感じていた故に苦手だったのかもしれない。 女の子達はオシャレで高そうな洋服を買う為に神戸へ出かけ、六甲山へ恋人と昇り神戸の夜景を眺めながら愛を告げられる。お洒落とか愛されて大事にされる恋愛なんて縁が無かった私にとっては、特に用事が無い限り足を踏み入れない街だった。 京都が好き。大阪も嫌いなとこもたくさんあるけれども好き。だけど神戸は好きになれなかった。自分には一生縁が無いであろう豊かさと華やかさの香りが漂い、むせ返ってしまいそうだったから。 いろんな街へ出かけて思うこと。 街には街の顔

     忘れてはいけないことがある - 花房観音  「歌餓鬼抄」
  •  人間の想像力の凄さを見た - 花房観音  「歌餓鬼抄」

    昔、お金にめちゃめちゃ困っていた頃、(今も金ないですけど)昼間に会社勤めしながらら夜中にテレクラのサクラをしていました。 最初はテレクラに電話をかける男の人に対してすごく偏見があったんですが、実際喋ってみると、寂しくて話し相手の欲しい人とかいろんな人がいました。変な人もたくさんたけど。 テレクラのサクラと言うのは、たくさん話すと、それだけ給料ももらえるわけですから、いかに、「会おうよ」と言う男に対して、会わずに、しかし期待を抱かせながら(会えないとわかればすぐに電話を切られてしまうので)長く話をするかというのがテクニックでして、これが難しい。しかも年齢やら状況やら嘘で固めてるわけで、(いきなり干支聞いてくる男の人も多い、年齢聞いたら嘘を言うだろうけど、嘘の干支はとっさに出てこないだとうと思っているのだろうけど)、会う気もないのに、会えそうなそぶりを見せる駆け引きを電話だけでするのは、精神力

     人間の想像力の凄さを見た - 花房観音  「歌餓鬼抄」
    morutan
    morutan 2007/05/23
    水槽の浄水器の音で果てる人もいます
  •  三十歳までに、死のうと思っていた - 花房観音  「歌餓鬼抄」

    三十歳までに、死のうとおもっていた。 20代の頃は、30歳になるまでに早く死ななければと思って生きていた。年をとってまで、生きていようとは思わなかった。どうせ何もいいことはないだろうし、何も手にしていなかったし、自分なんて何の価値も無いと思っていた。嫌なことや苦しいことがたくさんあって、毎日死にたい死にたいと思っていた。楽しいことも少しはあったけれども、それは長くは続かないと思っていたし、これから先ものごとが良くなるとは思えなかった。 だけど自殺する勇気も無くて、高い場所の窓から地上を眺めたり、線路の脇にただ立つぐらいしか出来なかった。死ぬ勇気も無い自分は脆弱だと自己嫌悪に陥っていたし、誰か殺してくれないだろうか、一瞬で死ねるような事故に遭遇しないかと、毎日思っていた。 だから、30歳過ぎてからのことなんて、何も考えていなかった。将来なんてものは自分には無いと思っていたし、時折明るい未来の

     三十歳までに、死のうと思っていた - 花房観音  「歌餓鬼抄」
    morutan
    morutan 2007/05/22
    ぼくは20歳までに死ぬかもと思ってたけど。たしかに30前の峠というのはあるなぁ。。28歳という分水嶺について ⇒ http://www.j-cast.com/2007/05/19007647.html
  • 優しい恋人 - 花房観音  「歌餓鬼抄」

    友人が、「死にたい」と言ってきた。何故死にたいのか聞くと、「将来が不安で、生きていたくない」と言う。 一日に何度も、死にたいと思うそうだ。でも、自殺する勇気は無いので、どうか楽な方法で事故で死ねないだろうか、と考えているらしい。 将来の不安、それは誰もあるよ、と簡単には言えない。実際に、そのことが原因で自殺する人間はあとを絶たないのだから。 私も、フっと気を許すと、絶望が入り込むことはあるよ。ちょっとした心の隙間に、絶望が入り込んで、体も心も犯す。だから、気を許さないように、楽しいものを見つけて、欲望を糧にして、生きるようにしている。ニュースを見ても、絶望したくなるニュースばかりだ。これからどうなるんだろうか、この国は、もっともっと悪くなっていくとしか思えない、と、不安になる。 そして何よりも彼女を不安にしているのは、来なら彼女の心の支えになるべき彼女の「恋人」の存在だ。彼女の恋人は、彼

    優しい恋人 - 花房観音  「歌餓鬼抄」
    morutan
    morutan 2007/05/01
    相互承認欲求から自立へ。というか、それさえもままならないのならそれ以前の欲望を糧としろ(オレもそうする。だから生きろ)という男前宣言。で昇華 (あとやっぱ経済的自立がポイントだと思う)
  •  うたかた - 花房観音  「歌餓鬼抄」

    私は貧乏です。 ってよく言うんですが、実は今現在はそんな貧乏じゃないつもりです。普通に働いてるから。サラ金の返済で月末に走り回ったししてないからっ! でも欲しいものが買えるかと言ったら買えません。裕福じゃないもん。フツーの人よりは貧乏かもしれないな、フツーってのがよくわかんないけど。下を見ればまだまだ下はあるし、上を見ればまだまだ上はあるし。 当の貧乏はね、、、貧乏はね、、、そんななまやさしいもんじゃないの、、、、だからブランド物とか身につけて海外旅行ホイホイ行ってる小奇麗な女とかが「アタシ貧乏ー! 」とか言うと聞くと、背後からアナルにぶっといバイブをいきなり突っ込みたくなるの、、、、貧乏って言うのはね、もっと深刻で悲しいものなの、、、。でもそういう私もホームレスとかはしたことないから当の貧乏経験者ってワケじゃないか。サラ金に追われた生活はキツかったけどよ。 借金貧乏生活が長かったおか

     うたかた - 花房観音  「歌餓鬼抄」
    morutan
    morutan 2007/04/28
    京都情報と「うたかたな人生に求めるものとは」みたいなの
  •  あなたしか知らない女 - 花房観音  「歌餓鬼抄」

    とはしてない」と言う男の人って、ホント多い。 で、とはしてない人は、大抵他に恋人がいたり、何らかの形で遊んでいたりする。「だって男だから、したくなるのは当たり前。のことは家族として大事だけど、女として見られない。だから外でする。」と言いながら。あと、がしたがらないからって人も多いですけど。 私が、じゃあ奥さんの方は、どうしてるの? 外でしてるの? と聞くと、答えをにごす人がいる。女の方に聞くと、子供を生んでからしたくなくなった、子育てで大変で、それどころじゃないと言う人などがいる。じゃあ、そうじゃない人はどうしてるの? Kちゃんは24歳。結婚して2年になる。子供はいない。Kちゃんは夫しか男を知らない。そして結婚して1年にもならないうちからセックスレスになった。結婚前はあんなにしていたのに、今はもう夫がしたがらない。夫の仕事は朝早くて夜遅いハードな仕事なので、毎日帰ってくると疲れた

     あなたしか知らない女 - 花房観音  「歌餓鬼抄」
    morutan
    morutan 2007/04/26
    紙婚式。手を繋いだりするだけでも違うだろうに | 関連:日本はあまり夫婦生活がないね http://allabout.co.jp/relationship/kekkonlife/closeup/CU20070417D/index.htm?FM=rankd&NLV=AL000002-485
  •  逢状 - 花房観音  「歌餓鬼抄」

    今日、会社の先輩から北海道旅行の土産に六花亭のバターサンドを頂いたのです。ちょうど先日、女社長と六花亭いたいと話していたところなんで、素敵なタイミングでございました。 六花亭のバタサンも美味かったんですが、北海道話を聞いてて、私の中の「北海道行きたい熱」が、生理前の性欲の如くムラムラと湧き出しましてん。でも今度行くなら、ちょっとゆっくり周りたいんですねん。つーたら、今の仕事やってるうちは無理なんやけど。ほんでツアーとか参加したら安いんやけど、ほとんどが二人以上参加が条件ですねん。一人OKだと割高になるし、知らない人と相部屋は嫌ですねん。せんずり出来ないでしょ☆ (←いや、マジに)えへっ。 北海道とは関係無いんですが、先日仕事で調べ物をしてて、「逢状」という言葉を拾いました。 「逢状」とは、花街で客が贔屓の芸者を指名する際に、お茶屋から芸者に届けられる手紙の事です。勿論これは、「愛情」とか

     逢状 - 花房観音  「歌餓鬼抄」
    morutan
    morutan 2007/04/20
    「自信」と「重圧としての傲慢」の次に「粋」があっても良いのでは?、と。江戸モードですね? (cf.「いき」の構造)
  •  神の島 - 花房観音  「歌餓鬼抄」

    島へ向う汽船のデッキに出ると瀬戸内海の潮の匂いに酔いそうだ。海に佇む朱色の大鳥居が近づく。鳥居の向こうには、なだらかな山並みが空の蒼を従え人を迎える。 この島の山並みは女の横たわる姿に見えると言われている。そう思ってみると山の稜線がなんだかなまめかしい。 この島は古来より神の島と言われた。神をいつきまつる島、厳島と。神の島であるから一切の殺生は禁じられている。この島の生き物は全て神の使いだ。 日三景の一つと知られる安芸の宮島。安芸の守であった平清盛が信奉していた厳島神社の大鳥居は海の中に聳えている。土を臨み海の中に凛々しく立つ奇観の神社を庇護するように弥山を中心とした山がなだらかな女の横たわる稜線を描いている。 私は特定の神仏を信仰してはいない。偉大なる先人達の哲学や思想を畏敬はするが、信仰してはいない。 しいていうなら最初の男が私の「神」だった。私は彼を妄信していた。周りも自分も見え

     神の島 - 花房観音  「歌餓鬼抄」
    morutan
    morutan 2007/04/20
    そういえば「巫女は神の娼婦」みたいな話を聞いたことがあるような(cf.イタコ)。そして、「不幸自慢」克服ですね