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ブックマーク / ohnosakiko.hatenablog.com (12)

  • 制作だけで食べていける人、いけない人 - ohnosakiko’s blog

    才能のない子にどうやって美術への進路を思いとどまらせるか 芸大を出て、作家活動をしながら十数年美術系の予備校講師、その後美術系大学非常勤講師(六年前に美術作家は廃業した)をしてきた立場から見ると、いろいろ思うところはあるが、基的にはどんなに反対してもやる人はやるし、それでえなくてもやり続ける人はいる。というか、大概は制作だけでは生活していけないので、先生稼業をしながら続けるケースがやはり多い。 私の同級生(東京芸大彫刻科1982年学部卒業)で言うと、21人のうち、母校の先生になった人が一人いる(それ以外の大学でもいるかもしれないが知らない)が、作家活動が注目されて名前を美術手帖などでよく見るような人は今は一人もいない。たぶんひっそりと続けている人はいると思うが、一つ上の学年でも同じようなものだ。 ちなみに日比野克彦はデザイン科の同学年(今、芸大の教授)、村上隆は三年下の日画科。奈良美

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    morutan 2016/02/08
  • 『原節子、号泣す』を読む - ohnosakiko’s blog

    小津安二郎は、その監督生涯を通して一番多く女優を泣かせた監督であった。 ‥‥‥という一文で始まるユニークな小津安二郎論、『原節子、号泣す』(末延芳晴、集英社新書、2014)を読んだ。 原節子と言えば戦前から戦後にかけて夥しい数の映画に出演した大スターで、「永遠の処女」「日のグレタ・ガルボ」などと呼ばれ、小津監督の亡くなった1963年に43歳で引退して鎌倉に引きこもってからは一切のメディアに出ないまま、94歳に至る今、生ける伝説となっている女優。 書は、小津映画のミューズとも言われた原節子という不世出の女優の「泣く演技」の分析を通して、小津安二郎の思想に迫っていくという内容だ。筆者の丁寧で熱の籠った筆致に強い牽引力があり、ミステリーを読むようにワクワクしながら読み進めることができた。以下、内容をおおまかに紹介。 現存する37の小津作品のうち、監督が女優に泣かせている作品は30に上ると

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    morutan 2015/02/11
    「原節子をめぐる小津と黒澤明の壮絶な闘い」 原節子というメディアを通じた小津と黒澤の思想?というかテーマの表現の違い(あるいは原の資質の活かし方) 小津はアンリ・カルティエ=ブレッソンだとして黒澤は…
  • 映画エッセイ更新。『疑惑』に見る「正しい女」。 - ohnosakiko’s blog

    WEBスナイパー(18禁)に連載中のエッセイ「あなたたちはあちら、わたしはこちら」第十回が更新されました。 今回は、野村芳太郎監督の『疑惑』(1982)。今更言うまでもない傑作でございます。 疑惑 [DVD] 出版社/メーカー: 松竹ホームビデオ発売日: 2005/12/22メディア: DVD クリック: 81回この商品を含むブログ (28件) を見る 松清張の原作からはやや離れ、容疑者とその弁護士に焦点が当たった作りになっているこの作品、桃井かおりと岩下志麻の対決シーンが凄まじかったことでも有名。二人とも半分以上「地」じゃないかってくらいの嵌りよう。フェミニズム系の映画をよく「女性映画」と言ったりしますが、これこそ「女性映画」と呼びたい。 裁判シーンで登場して来る人々もそれぞれ一癖あっていいですね。山田五十鈴はさすがの貫禄、若い鹿賀丈史がまたとぼけた味で。 両極端のキャラである「悪い女

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    morutan 2015/02/01
  • 連載コラム「おばさんになれば"なるほど"」、始まります。 - ohnosakiko’s blog

    今月からサイゾーウーマンでコラムの連載をします。題して『おばさんになれば"なるほど"』(月1更新、10回完結)。 第一回がアップされています。 (わざわざ説明するのは無粋かもしれませんが、タイトルは、おばさんになればなるほど「なるほど‥‥こういうことだったのか」と腑に落ちることも増えてくる、という意味を込めています) かつて私は、歳を取っていくことにポジティブなイメージをなかなか持てませんでした。しかし中年歴も長くなった今、「おばさんも悪くないな」と感じるようになりました。個人差はありましょうが一般に40代の終わりから50代は、「おばさん」に対する世間のネガイメージやそれを内面化していた自分から、解放されていく年代だと思います。タガが外れるとも言います。 仕事では徐々に後進に道を譲り、子育ても一段落しつつある中で、さまざまなことに熱中している中年後期の女性たち。その中からコラムでは、私が

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  • 母と「タキさん」 - ohnosakiko’s blog

    夢見られた親密圏・・・『小さいおうち』感想 DVDを観てから原作も読みたくなって、遅ればせながら文庫で読んだ。引き込まれて一気に読了。映画で省略されていた戦前の東京の風景、当時の市井の人々の意識や感情。生活の細部描写もさすがに映画より詳細。 これは母に薦めたいと思い、実家に持っていく。母は昭和12年生まれの77歳。名古屋に隣接する小さな町で育った。 最初に映画を観た話を少しした。戦前の家庭の物語で、松たか子と黒木華が共演したと聞くと母は興味を示した。 「黒木華って『花子とアン』で妹やってる女優さんね。あの人、今時の女優さんに珍しい素朴な顔してるわね。んでニコッと笑うととっても可愛い。女中さんの役なの、ああそれは似合うわ。なんか賞穫ったってのを新聞で見たけど、へえ、その映画で」 などと喋り、文庫を開き、 「あら、字が小さいわ〜。こういう小さい字はもうしんどいのよ‥‥‥眼がすぐ疲れちゃってねぇ

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  • 無宗教で弔うこと - ohnosakiko’s blog

    国や地域や宗教によって、さまざまなかたちを取るお葬式。日では仏教形式で行われることが多い。これまで私が参列した葬儀は9割方、仏式だった。あとはキリスト教。亡き伯父と伯母がクリスチャンだったからだが、では仏式で弔われた人々は皆仏教徒だったのかと言えば、おそらくそうではないだろう。 年輩者で定期的にお寺参りに行ったりお坊さんの説教を聞きに行ったりする人はいたかもしれないし、そこまでではない人もお盆で先祖の墓参りくらいはしたかもしれない。しかしほとんどの人は、「うちは◯◯宗らしいな」くらいのことはわかっていても、仏教とは無縁の生活を送っていたと思う。多くの人の日常において、特定の宗教の匂いは薄い。 だからいざ身内が死んで通夜だ葬儀だとなると、まず何をどうしていいかまごつくことがある。伊丹十三の映画『お葬式』では、遺族がビデオで仏式葬儀のあらましを学習するシーンがあった。他人の葬儀で何となく勝手

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    morutan 2014/02/27
    「仏教徒でもないのに、自分の葬式にお坊さんが来てお経を読むのはちょっと‥‥」とか「なるべく簡素にお金をかけずに済ませたい」用に
  • 「正しさ」の限界と「幸せ」と困惑‥‥先日の記事について - ohnosakiko’s blog

    「ヘドがでるけどナ」と書いた学生 情報が記事内で不足していたためかもわかりませんが、あちこちで誤読や誤解が見られる気がするので、前記事の補足がてら「授業のやり方について」「学生への対応と、ブログに書くことについて」「ジェンダー及び性教育について」の三項目で、事実と今自分の感じていることを書いておきたいと思います。できれば前記事のコメントも参照して下さい。 授業のやり方について 講義は半期(15講)。2クラス(2コマ)もっています。選択授業です。年によってまちまちですが1クラスは80〜100人前後。学部や科や学年はバラバラ。ドラマや映画を見て学生に感想や意見などのコメント(ミニレポートと呼ぶ)を書かせ、その中からいろいろなタイプの意見を幅広くピックアップし、翌週読み上げながら私のコメントをつけていく、という形式を採っています。クラスごとではなく2クラス分は最初から混ぜて選びます。 学生の名は

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    morutan 2011/08/20
    『教育の現場で起きていることについて、どこで他者と問題を共有し考察したらいいのでしょうか。同業者で集まって情報交換するのでしょうか。私は知り合いがいませんし、どんな組織にも属してま』 クローズドSNSかな
  • マイブコメ&フェミニスト村上隆子の出世 - ohnosakiko’s blog

    この数日、村上隆関連のニュースやTogetterが次々お気に入りに上がってくるのをどんどんブクマしてコメントつけていたら、自分でもウザったいほどの数になったので並べてみた。最後に短いまとめを付記。 ● 貴族社会の象徴たる場所と顧客はセレブの現代アート。案外通じていると思うがそういう話ではないのか。 ベルサイユ宮殿での村上隆作品展に反対運動=フランス(時事通信) - Yahoo!ニュース ● 極東の根無し草の不良が由緒正しいおフランスの箱入り娘を強姦しようとして拒否されてる図ですか 痛いニュース(ノ∀`) : 「歴史遺産への冒涜だ!」 ベルサイユ宮殿での村上隆氏の作品展に反対運動起こる…仏 - ライブドアブログ ● 世界はスーパーフラットじゃないよねということがわかるtogetter/ハイコンテクストのオタク文化を別のハイコンテクストの現代アートで翻訳ってアクロバティックすぎやしないか。両方

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    morutan 2010/09/06
    これみてタカポンが女装してくれたらちょっとおもろい
  • 三次元ヌードへの拒否反応 - ohnosakiko’s blog

    今日のデザイン専門学校のデッサンの授業は、ヌードクロッキーだった。私の行っている学校では、全コースの一年生が一度はヌードクロッキーをすることになっている。美術系のヌードモデルをしているベテランのモデルさんが、毎年来る。彼女から、アニメ専門学校に仕事に行った時の興味深い話を聞いた。 クロッキーの授業が始まってしばらくしたら、気分が悪いと言って退室する学生が幾人か出たという。初めてヌードモデルを描くという緊張感で気分が悪くなったのか? 後で教官に訊くと、どうもそれだけではなかったらしい。 アニメーションコースに来るような学生は、だいたい女の子の絵を厭というほど描いている。実物の女のヌードを目の当たりにする前から、女の子のヌードの絵も描いている。そこで頭の中に、かわいくて理想的な女の子の身体イメージというものが、既に確立されている。 しかし。現実の女性はアニメ絵とは違う。ずっとずっとナマナマしく

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    morutan 2008/07/13
    これと性の忌避がどうつながるか(cf.「エロゲにエロはいらない」
  • id:soulfireさんとid:tomo-moonさんの「揉め事」から - ohnosakiko’s blog

    主な記事とコメントとブコメのリンクで簡単にまとめてみる。 1/20、soulfireさんが記事でtomo-moonさんを批判。 ↓ 2/11、tomo-moonさんは「人格攻撃」だとコメント欄で反発、その中でsoulfireさんを「川上(未映子)氏に心酔している信者」だとした。 ↓ soulfireさんはレスコメントで「川上信者」は誤読だと指摘した。 ↓ tomo-moonさんはsoulfireさんの記事にも「氏の熱狂ファン層をある程度窺い知れた良記事」というブコメをつけていた(コメントとの時間的前後関係は不明)。 ↓ soulfireさんはブコメでその訂正を求めるが、tomo-moonさんの反応はなし。 ↓ soulfireさんは罵倒混じりの批判記事(二日後に書き直される前のタイトルには「アホの〜」がついていた)を上げ、tomo-moonさんは「電波」タグのブコメをつけた。 ↓ 2/12

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    morutan 2008/02/21
    内容はどうでもいいのだが一回この辺の関係線を可視化してくれないかな http://tinyurl.com/34x7dw http://tinyurl.com/3b2lf7
  • 「弱者/強者」の落とし穴(Masaoさんの「ダブスタ」問題) - ohnosakiko’s blog

    「被害者」の反撃を「正論の暴力」だと責めたのに、自分が「被害者」になると窮状を訴えているのはダブスタだというのはその通りだが、それ以前に気になったことがあった。 ウェブ上で中傷され脅迫めいたことを何度か書かれるという点で、ごく短期だが似たような経験を去年した。それについて遠回しに触れた記事を上げて、はてな界隈でちょっとした「揉め事」になった時、いち早く渦中の相手を批判した人の一人がMasaoさんだった。 正直に書くが、それまでたまに違和感を覚えて突っ込みを入れたことのあるブロガーであるMasaoさんのその記事を、私はあの時どれだけ心強く思ったか知れない。 そのMasaoさんが、半年後、今度は被害を受けた人を非難するような記事を書いているのを見て、ありゃりゃと思った。半年前のアレは、いったい何だったのかと。これこそダブルスタンダードではないか。 だがしばらくして、少し違う見方になった。 ダブ

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    morutan 2008/02/07
    プロトコルの違いかぁ
  • 2007-11-18 - Ohnoblog 2 | ネットでの「好き」や「贔屓」と「公正」

    瀧澤さんの記事に対して、「自分の好きな人には肩入れしがち」とか、「タッキーは実質贔屓的視点を持っているのにこっちだけを「お前は公平じゃない」と責めてくるのはどうなのか」(追記:その後プロテクトされました)とか「タッキーは違う。すべねさんと同じようには見れないね。当然大野女史もね。そら人に対する公正さが違うんだから当然だろ。」(追記:同上)という意見が散見されるので考えてみる。 こちらのコメント欄で、tomo-moonさんは「大野組」という言葉を使っていて、ツイッターの諸発言と対応している感じがする。つまり「大野さんが好きな人、大野さんを好きな人で構成される仲良しグループみたいなものがあるでしょ?ww」という意味だ(この記事でも、そうした「敵/味方」観を出している(ネタでもマジに受け取るよ))。 なんかちょっと気持ち悪いんだけども、記事に共感することの多い人は何人かいる。おそらくtomo-m

    2007-11-18 - Ohnoblog 2 | ネットでの「好き」や「贔屓」と「公正」
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    morutan 2007/11/18
    (前後の文脈には興味ないけど)「お仲間コミュができてるんじゃないの?」問題ということならちょっと関心。つか、お仲間優先か議論優先かみたいな感じか。(※ちなみにアスタリスクは「*」)
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