■叛逆航路 / アン・レッキー ■英米SF賞史上最多7冠受賞作 ヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞、アーサー・C・クラーク賞、英国SF協会賞、英国幻想文学大賞、キッチーズ賞の7冠獲得 二千年にわたり宇宙戦艦のAIだったブレクは、自らの人格を四千人の人体に転写した生体兵器〈属躰〉を操り、諸惑星の侵略に携わってきた。だが最後の任務中、陰謀により艦も大切な人も失う。ただ一人の属躰となって生き延びたブレクは復讐を誓い、極寒の辺境惑星に降り立つ……デビュー長編にしてヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞など『ニューロマンサー』を超える英米7冠、本格宇宙SFのニュー・スタンダード登場! この『叛逆航路』、まずなんといっても《英米SF賞史上最多7冠受賞!》って所で「おお!」ってなりますよね。「『ニューロマンサー』『ねじまき少女』を超える受賞数!」なんて言われちゃうとさらに「おお!おお!」ってなっちゃいま
『虐殺器官』があんなことになってしまったけれど、なんとか新しいスタジオ立ち上げて16年の公開を目指しているらしい �故・伊藤計劃の「Project Itoh」。先月の『屍者の帝国』は散々な映画だったんだけど、まあ思い入れもないしな、と割り切っていた。そして「Project Itoh」の2作目となる『ハーモニー』を見てきましたので、ちょっとした雑感。 ◼僕の『ハーモニー』原作との距離感 伊藤計劃という作家に関しては、『虐殺器官』『ハーモニー』*1どちらもそこそこ面白いと思っている。まあ、SFクラスタではないのでSF的にどうかとかはわからないのですけど。ただ『ハーモニー』読了後の死にたくなる感じ。いわゆる「虚無(空虚)」そういった雰囲気を味あわせてくれるので、彼の作品では『ハーモニー』が一番好きだ。 ハーモニー (ハヤカワ文庫JA) 作者: 伊藤計劃出版社/メーカー: 早川書房発売日: 201
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劇場版「屍者の帝国」を観てきた。 多数の史実虚構を織り交ぜ、数ヶ国を横断して繰り広げられる複雑で壮大な物語を2時間に落とし込むという難題によく応えた作品だが、そのために削り落とされてしまった部分が多いのは、致し方ないこととはいえ理解を難しくしている感は否めない。 そもそも原作は無数の外部参照で成り立つ衒学的小説であり、つまりは盛り込まれた情報量に対し圧倒的に説明が少ないのだが、それでも物語上重要な情報にはそれなりの説明が行なわれる。しかし映像では「目に見えるもの」は把握しやすいが背景情報などの伝達は難しく、この時点で決定的に齟齬がある。 (ここからはネタバレになるので隠す。) 原作との相違 まずは原作既読派に向けて、変更点を書き出してゆこう。 フライデー 最大の変更点はフライデーの設定、およびワトソンとの関係性である。原作では単に「ウォルシンガムから与えられた、ワトソンの行動記録のための屍
ロバート・チャールズ・ウィルスンは、ジョン・W・キャンベル記念賞受賞の『クロノリス--時の碑--』(2001年)、ヒューゴー賞を受賞した『時間封鎖』(2005年)を開幕篇とする三部作など、大仕掛けの「SFアイデア」と緻密な「心理描写」で定評のある人気作家だ。正直に言うとぼくは「心理描写」がどうも苦手で、この作家のこれまでの作品はもうひとつ乗りきれずにいたのだが、本書(2013年)は「SFアイデア」のほうが思いきりの剛速球でワクワクしながら読み通すことができた。 空の上に見えない超越的知性がいて、ひそかに人類をコントロールしている! なんと、エリック・フランク・ラッセル『超生命ヴァイトン』と同趣向のアイデアだ。昔懐かしいWAP(We are property=人類家畜)テーマですね。ラッセルは超常現象研究のパイオニアであるチャールズ・フォートの影響を受けており、人類を支配しているミステリアス
ヒューゴー賞(Hugo Awards)は、世界中のSFファンが注目するSF、ファンタジー、ホラージャンルの重要な賞である。 受賞作は世界SF大会(ワールドコン, World Science Fiction Convention)に登録したファンの投票で決まり、大会の間に開催される授賞式で発表される。気取った文芸賞とは異なり、批評家ではなくファンが決める賞なので、必ずといって良いほど面白く、ベストセラーにもなる。そういった点で、とても信頼性がある賞だった。……少なくともこれまでは。 ところが、このヒューゴー賞が社会政治的なバトルグラウンドになってしまったのだ。 アメリカのSF作家のなかには、最近のヒューゴー賞は「マイノリティの人種、女性、同性愛者への公正さを重んじるリベラルな政治性を優先して選ばれている」、「文芸的な作品が重視され、娯楽的なSFが無視されている」といった不満を持つ者がいる。そ
著者:Neal Stephenson(ほかに、Anathem, Snow Crashなど) ハードカバー: 880ページ 出版社: William Morrow ISBN-10: 0062190377 発売日: 2015/5/19 適正年齢:PG12(性的話題はあるがドライで描写はほとんどない、バイオレンスもあるが過剰な描写ではない) 難易度:中級(技術的な用語は非常に多いが、それらは英語ネイティブにも難しい。英語そのものは日本人にわかりやすいシンプルな文章。) ジャンル:SF キーワード:近未来SF、人類存亡の危機、宇宙開発、スペースステーション おすすめするタイプ:宇宙オタク、小説The Martianや映画Gravityが好きな人 ある日、何の前触れもなく、月が破壊した。 月に衝突して深部まで達したAgent(外部からの何らかの物質)が、奥深い場所でエネルギーを放出したというのが仮説
<「宇宙人ピピ」台本 1965年10月14日放送分> 2014年12月5日に亡くなられた、川北紘一監督が亡くなる直前に検討していた『宇宙人ピピ』の新たな映像化企画をきっかけに、残っていた半世紀前の『宇宙人ピピ』オリジナル台本を調べた結果、その裏ページから 小松左京のSF最高傑作『果しなき流れの果に』の創作メモが発見されました。 1965年、『果しなき流れの果に』をSFマガジンに連載中、小松左京は、自らが描こうとした壮大なイメージに追い詰められて連載放棄まで考え、さらに最後にはストレスのため血を吐くほどの状態になりました。 今回見つかったのは、そのクライマックスに関する重要な創作メモです。 メモには『果しなき流れの果に』の物語に反映する、以下のような言葉が書きつけられています。 なぜ過去をかえては行けないのだ? 眞の時間旅行が可能になればエネルギー保存則がやぶれる 何度もフィードバックする
古いSFの挿絵が好きでたまらない。 画集を買っては眺めている。 宇宙、異星人、4次元、地球は破滅する!! イルカが攻めてくる!! サイエンス半分ホラー半分ぐらいの内容である。出てくる人は皆シリアスでバタ臭いのもいい。見ているとゾワゾワわくわくする。科学に照れがなかった時代。こういうストレートなかっこよさに憧れる。 いつかこんな絵が描けるようになりたいと思っていたが、ちょっと無理そうなので描ける人を見つけたのだ。
藤井 『Gene Mapper』のセルフパブリッシングでデビューした藤井太洋です。「Gene Mapper」を出版したのは2012年の7月でして、まだ丸3年も経っていない若手作家です。 光栄なことに、長編2作目の「オービタル・クラウド」で日本SF大賞を受賞することになりまして、大変うれしく思っております。どうぞよろしく。 長谷 長谷敏司です。デビューは2001年12月で、2009年ぐらいからSFの仕事をするようになりました。いまはライトノベルとSFで二足のわらじを履いています。本日はよろしくお願いします。 藤井 長谷さんは作家デビュー後、すぐに専業作家になられたんですか? 長谷 もともと病気持ちだったこともあって、職に就いてなかったので、デビュー後はそのまま専業作家になりました。 1作1作自分のできることを広げていこうと考えながら書いてはいるんですけど、藤井さんみたいに1作ごとに読者層を広
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