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ブックマーク / zsphere.hatenablog.com (5)

  •  Gレコ読解キーワード1:タブー - カオスの縁――無節操備忘録

    (1)はじめに 『Gのレコンギスタ』は、様々なテーマや問題意識が織り込まれた、複雑なお話です。 毎回、モビルスーツ同士による戦闘シーンなど必ずアクションが組み入れられ、ストーリーが把握できなくても視覚的に楽しめる作品になってはいますが、やはりそれだけでは落ち着かないという方もおられるかと思います。 記事は、Gレコのテーマや問題意識を筆者なりに読み解き、分かりやすく提示する事を目的に書いていますが、唯一絶対の正解を提示するものではありません。多くの登場人物、様々な舞台、多くの場面を持ったこの作品には無数の切り口、観点がありえますし、どれが正解という事もないでしょう。 ただ、差し当たって暫定的に補助線を引いてみる事で、あまりにも多くのテーマが混然一体となったGレコのストーリーについて、考える取っ掛かりにはなるのではないかと、そのような効果を目論んでいます。 この記事そのものが、あるいはこの記

     Gレコ読解キーワード1:タブー - カオスの縁――無節操備忘録
    motowaka
    motowaka 2018/11/09
  •  Gレコ読解キーワード3:クンタラ - カオスの縁――無節操備忘録

    この連載の第1回記事でちらりと述べたように、毎回何かしら作品の重要テーマとなる言葉を造語して見せる富野監督が、『Gのレコンギスタ』において繰り出したのが、「クンタラ」です。 真偽のほどは語られていませんが、大昔に用とされていた人種という意味を持たされた差別用語であり、劇中ではマスク大尉ことルイン・リーの行動を規定する動機として、再三強調されました。 また、キャピタル・アーミィ、アメリア、トワサンガ、ビーナス・グロゥブなど様々な勢力が入り乱れる『Gレコ』において、結局主人公ベルリと最後の対決を演じたのはこのマスク大尉であり、彼のクンタラとしてのコンプレックスは、ベルリの「選ばれた血統」との対比として、最終決戦の重要な軸となりました。 第1回記事で述べたような、宗教やタブーがガンダムの最新シリーズで大きくクローズアップされた事情と同じように、差別の問題が取り上げられたのにもそれに対応する時代

     Gレコ読解キーワード3:クンタラ - カオスの縁――無節操備忘録
    motowaka
    motowaka 2015/06/20
    “「分かり合う」必要はない。変に譲歩する必要もない。/その怒りや憤懣に、正面から応える必要はある/それが、だれもが「マジョリティ」という名の貴種でなければならない時代の、ノーブリス・オブリージュ”
  •  Gレコ読解キーワード4:レコンギスタ - カオスの縁――無節操備忘録

    (1)宇宙に住む人々 『Gのレコンギスタ』と、タイトルにもなっている言葉「レコンギスタ」。 これは無論、世界史用語「レコンキスタ」、すなわち国土回復運動から直接インスパイアされた言葉でしょう。直接この言葉を使わなかったのは、上記の言葉が強く宗教色を帯びているために、意図的に避けたものかと思われます。 富野監督の、こうした造語感覚には独特なものがあって、たとえば『OVERMANキングゲイナー』では、「行き過ぎた管理社会からは逃げるというのも手だ」という主題を描きつつ、しかし「逃げる」という言葉にネガティブなイメージがあることから、これを「エクソダス」というフレーズで作中言い換えていました。単純ですが、効果的です。 こうした造語に関する感覚が多くの言葉を生んできましたし、中には『∀ガンダム』の「黒歴史」などのように、作品を超えて人口に膾炙したほどの言葉もあったわけです。 とはいえ、Gレコ劇中で

     Gレコ読解キーワード4:レコンギスタ - カオスの縁――無節操備忘録
    motowaka
    motowaka 2015/05/24
    うん。「そのまま肯定」ではないかもしれないけど、人間は人間でしかないから、ここに足場を見いだすことからしか始められないよね。長い旅は、意義深い旅でした。
  •  Gレコ読解キーワード2:君の目で確かめろ! - カオスの縁――無節操備忘録

    (1)Gレコは「戦争もの」ではない? 歴代ガンダムシリーズのファンの方の中には、『Gのレコンギスタ』を見て違和感を感じ、あるいは「ガンダムっぽくない」と感じられた方ももしかしたら多数いるかも知れません。場合によっては、そのためにGレコを楽しめなかった方も、あるいはいたかも知れません。 作品を楽しめなかった、というのも一つの感想であり、筆者である私はそうした感想を否定する意図はありません(というか、感想というのは原理的に、人以外の誰にも否定されようがないものです。そう感じてしまったものはしょうがないわけで)。しかし、では「なぜそう感じたのか」を筆者なりに分析する事はできます。そして、楽しめた人も楽しめなかった人も、視聴時の感興とはまた別な、客観的な視点からこの作品の「ねらい」を、それを受けての「評価」を考えていくことは、可能なはずなのです。 『Gのレコンギスタ』がなぜ「ガンダムっぽくない」

     Gレコ読解キーワード2:君の目で確かめろ! - カオスの縁――無節操備忘録
    motowaka
    motowaka 2015/04/25
    “物事は、表面的に対立が終息することはあっても、根本的な価値観や考え方の部分まで早々変わるものではない(また性急に変える必要もない)、というある種のリアリズムが、『Gのレコンギスタ』の基調になっている
  • 2015-04-10

    (1)はじめに 『Gのレコンギスタ』は、様々なテーマや問題意識が織り込まれた、複雑なお話です。 毎回、モビルスーツ同士による戦闘シーンなど必ずアクションが組み入れられ、ストーリーが把握できなくても視覚的に楽しめる作品になってはいますが、やはりそれだけでは落ち着かないという方もおられるかと思います。 記事は、Gレコのテーマや問題意識を筆者なりに読み解き、分かりやすく提示する事を目的に書いていますが、唯一絶対の正解を提示するものではありません。多くの登場人物、様々な舞台、多くの場面を持ったこの作品には無数の切り口、観点がありえますし、どれが正解という事もないでしょう。 ただ、差し当たって暫定的に補助線を引いてみる事で、あまりにも多くのテーマが混然一体となったGレコのストーリーについて、考える取っ掛かりにはなるのではないかと、そのような効果を目論んでいます。 この記事そのものが、あるいはこの記

    2015-04-10
    motowaka
    motowaka 2015/04/11
    “『Gレコ』において「タブー」が大きくテーマとして取り上げられたのは、他でもない「異文化との接触」という状況が大きく念頭にあったがゆえではないか”
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