「注目」を集める者が勝つ社会に 金融市場に新たな資金が殺到したことで、フェイスブックやグーグルなどのビッグテックはインスタグラムやワッツアップ、ディープマインドなどの競合他社を買収できた。広告ビジネスに支えられたこれらの企業は、世界を制覇しようと動いてきた。その結果、人々に信頼される情報を売ることに依存していた地方の新聞社などのビジネスは苦境に追いやられていった。 代わりに強くなったのは、人々の注目をうまく奪い、最高入札者に売れる企業だ。そうして人々はより感情的な話をするようになり、偏向的な考えを持つようになった。人々をそう仕向けることによって、投資家は利益を得ていた。 リスクを求める資金で金融市場は溢れかえり、新たなビジネスモデルが出現した。ベンチャーキャピタリストは、何年も、何十年も利益を生まないような企業を支援できるようになった。彼らは投資企業を新規株式公開(IPO)に導けば大きな利
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