試合を見ない観客の謎 何か、おかしい。 4日、東京・国立競技場で行われた国際親善試合フィンランド戦のことだった。試合中、記者席で私の携帯電話が鳴った。某関係者からだった。声が聞き取りにくかったので、記者席を離れ、スタンド下に降りた。電話を切った後に気付いた。試合中にもかかわらず、なぜか、スタンド下にいる人が多いのだ。 急きょ、650メートルの回廊走路となっているスタンド下を1周、走った。記者席があるメーンスタンド下だけではなく、バックスタンド下にも、多くの人が試合観戦せずにたむろしていた(両ゴール裏スタンド下には、ほとんどいなかったが)。 フィンランド戦は試合前日まで前売り入場券は約2万3000枚と伸び悩んでいた。97年の第1次岡田ジャパン以降の代表戦観客動員ワースト記録(2万6971人)=08年1月30日、ボスニア・ヘルツェゴビナ戦=の更新も心配されていたが、ふたを開けてみれば、観衆は