大正・昭和期に圧倒的な人気で大衆小説というジャンルを確立した吉川英治や「マンガの神様」手塚治虫が、創作の参考にしたというレファレンスがある。 編者は、日本における児童文学の立役者の一人、巌谷小波。 小波は「こがね丸」をはじめに多くの童話を書き、また児童雑誌や叢書を刊行したが、その一方で多くの口碑・説話を蒐集し、まとめて世に出すことをライフワークにしていた。 今日、我々が「昔話」として知る『桃太郎』や『花咲爺』といった物語の共有財産(common narratives)は、小波のアレンジとプロデュースでもって、彼の雑誌を通じて子どもたちに届けられたものである。 小波が編集した、この分野の書籍には『日本昔噺』全24冊(1894)、『日本お伽噺』全24冊(1896)、『世界お伽噺』全100冊(1899)、『明治お伽噺』全12冊(1904)、『世界お伽文庫』全50冊(1908)等がある。 こうした
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