毎年8月1日から31日までの1ヶ月間、谷中三崎の全生庵で円朝まつりが行われる。今年で13回目で、主催は社団法人落語協会である。昨年までは落語芸術協会と隔年づつ交代で主催をしていたのが、今年から落語協会だけになった。 昨年が円朝没後百年ということで、銀座松屋で円朝展が行われるなど盛大であった。 8月11日の円朝忌には落語家による盛大な供養の会が催される。法要の儀が終わると、御前での奉納落語があり、その後落語家たちが使用済みの扇子を燃やして供養をする。 円朝は幽霊画の収集家としても有名で、まつりの間全生庵所蔵の円朝の幽霊画50幅を虫干しも兼ねて公開する。これだけの幽霊画が一堂に会して陳列される例は全国探してもどこにもないだろう。 【三遊亭円朝】 江戸から明治への転換期にあって、伝統的な話芸に新たな可能性を開いた落語家。本名は出淵次郎吉(いずぶちじろきち)。二代三遊亭圓生門下の音曲師、橘屋圓