ロシア外務省付属国際関係大学卒、ロシア外務省勤務を経て外相という筋金入りの外交官で、フランス語に堪能なことで知られる。ただし、米国に対する姿勢はどちらかと言えば強硬派で、ウクライナ問題やシリア問題でも米国とは激しくやりあってきた。 プーチンとセーチン(右)©getty ロスネフチは年間の総売り上げが800億ドルを超える巨大石油企業であり、天然ガス企業ガスプロムとともにロシア経済の屋台骨とも言える存在。2011年には、現在のティラーソン米国務長官がCEOを務めていたエクソン・モービルとの間で北極圏の油田開発に関する「世紀の合意」を結んだ。いわばセーチン氏はティラーソン氏のカウンターパートであった人物と言える。 しかも、セーチン氏はただの石油企業の会長ではない。プーチン大統領と同じくレニングラード大学法学部の出身で、一時期はポルトガル語の通訳として内戦中のアンゴラに派遣されていたことから、KG