フランスの作家ミシェル・ウエルベック(67)は窮地に追い込まれている。そして、それについて言葉を濁さずに語る。 「酷い状況ですよ。怒りを感じますし、私を苦しめる人を傷つけたくなる。でも、そんなことはできない。それに恥じてもいます。性的な羞恥だけでなく、おちょくられたからです」 彼が危機に陥っている理由は、オランダのアーティスト、ステファン・ルーティンビークが監督した実験映画『キラク27』にある。本作には、ウエルベックが性行為をしている場面があるという。 ウエルベックは、裁判でこの映画の公開を差し止めようとして、失敗に終わった。アムステルダムの裁判所は3月末、ルーティンビークにゴーサインを出したのだ。その数週間前に、パリの裁判所がそうしたのと同じように。 彼らは契約を結んでいた。だが主演俳優のウエルベックは、ルーティンビークに騙されたと感じている。そして現在、彼はパリの自宅アパートにいる。出
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