→紀伊國屋書店で購入 「見聞から導き出すナショナリズムの倫理」 本書は、自身が複雑な民族的出自をもつ著者が、1993年の時点で、民族紛争の激しい地域を取材に訪れ、民族・国家とは何かを問うたルポルタージュである。著者はBBCのテレビドキュメンタリーとして放映された同タイトルの番組レポーターであり、彼自身が書いたその書籍版である。 ナショナリズム研究の分野では、日本でも刊行当時から広く読まれている本で、準古典的な位置づけにあると言ってよいだろう。 著者は、元々歴史学のアカデミシャンだったが、定職を辞してライター・ジャーナリストとなり、文筆活動を行うと同時に世界各地を旅行した。並行して数多くの大学で講師として教壇に立った。その後ハーヴァード大学ケネディ行政大学院にて教鞭を取るが、それを辞して2004年に政界入りし、2009年には中道左派政党・カナダ自由党の党首となった。カナダでは非常に著名なオピ
![『民族はなぜ殺し合うのか―新ナショナリズム6つの旅』マイケル・イグナティエフ【著】 幸田敦子【訳】(河出書房新社 ) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/54d9cfcfb2e8d41e0890116e985a3b78e5c1a0c5/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn-ak.f.st-hatena.com%2Fimages%2Ffotolife%2FK%2FKinokuniya%2F20180502%2F20180502203446.jpg)