東日本大震災および東京電力・福島第一原子力発電所の事故発生当初、われわれに突き付けられたのは「日本の災害対策ロボットは実用レベルに達していない」という現実だった。あれから2年――。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「災害対応無人化システム研究開発プロジェクト」の下、開発を進めてきた最新鋭の国産災害対策ロボット技術がプロジェクト完了を受けて一斉公開された。技術・運用面での課題はクリアできているのか? そして、実用への道は開けるのか?
日本のお家芸である産業用ロボットだけでなく、官民ともこれを機に将来は災害用ロボットに発展させ、次世代産業として育成したい考えだ。だが、需要創出や量産化などが難しく、ビジネスとして成り立たせるにはなお超えるべき壁がある。 折れ曲がる7つのアームが高さ8メートルまで伸びる姿は、まるでキリンの首。三菱重工業<7011.T>製ロボット「スーパージラフ」は、エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が主導し、約10億円の政府補助金を受けて研究開発が進められた廃炉作業ロボットの1つだ。伸縮するはしごの先に搭載されたアームがバルブの開閉やパイプの切断などの動作を器用に行う。放射線量の高い原子炉建屋内は人の立ち入りが困難なため、遠隔操作が可能。同じNEDOのプロジェクトの中で開発が進む東芝<6502.T>など他社製ロボットとも通信規格が統一され、連携作業ができる。 一方、資源エネルギー庁の音頭で開発が進
3月11日、政府は東京電力福島第1原発の廃炉を前倒しで行いたいとしているが、専門家はより慎重な見方を示している。写真は原発でメディアツアーを行う東電関係者。6日撮影(2013年 ロイター/Issei Kato) [東京 11日 ロイター] 東京電力<9501.T>福島第1原発の状況調査のため投入された緊急災害対応ロボット「Quince(クインス)」。2011年6月に建屋内に入ったこのハイテクロボットは、数カ月後には通信が途絶え、いまも発見されていない。 暗闇に包まれた建屋内の曲りくねった通路に閉じ込められたままだ。膨大な資金や人的資源を必要とし、開発を待たねばならない技術に依存する原発廃炉の困難さを象徴しているかのようだ。日本原子力産業協会の服部拓也理事長は「(日本のやり方は)戦争に竹やりでいくのと同じ」と語った。 マグニチュード9の東日本大地震が発生した2011年3月11日から戦いは始ま
Part2▶ベラルーシ政府報告書 チェルノブイリ原発事故から四半世紀──被害克服の成果と展望 ベラルーシ政府報告書 まえがき はじめに 第1章 チェルノブイリ原発事故の被害 1.1 国土の放射能汚染 1.2 被ばく線量評価 1.3 チェルノブイリ原発事故被害の医学的側面 1.4 住民の避難と移住 1.5 経済的損失 第2章 チェルノブイリ事故被害克服アプローチの進化 2.1 チェルノブイリ事故被害克服の科学的基礎 2.2 チェルノブイリ法制 ――チェルノブイリ原発事故被災者の社会保障システムの変遷 2.3 事故被害克服に向けたプログラム型・目標指向型アプローチ 2.4 原発事故被害克服活動の国家管理 第3章 チェルノブイリ原発事故被害克服施策の成果 3.1 被災者の社会保障システムの構築 3.2 被災者に対する医療サービスおよび被災者の健康状態 3.3 被災者の健康増進およびサナトリウム療
東京電力福島第1原発事故の賠償協議を仲介している政府の原子力損害賠償紛争解決センターは5日、センターに和解協議を申し立てた住民に対し賠償手続きに応じないなど不当な対応をしているとして、東電に誠意ある対応の徹底を求める文書を渡した。文書に強制力はない。 東電本店広報部は「賠償業務の質が向上するよう取り組みたい」としている。 センターによると、昨年寄せられた電話相談の約33%が東電への不満や要望だった。和解が成立した分以外の賠償について、直接請求しようとした住民が、東電にある請求用紙の送付を拒まれた例や、「和解協議と同時に直接請求手続きを進めてもらえない」などの相談があった。 センターを所管する文部科学省原子力損害賠償紛争和解仲介室の野山宏室長は「こうした対応はきちんと是正しているので安心して申し立てをしてほしい」としている。 また、センターは昨年の活動報告書も公表。審理の平均期間は約8カ月で
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東京電力福島第一原子力発電所の事故で、1号機に続いてメルトダウンした3号機について、当時、消防車から緊急に原子炉に向けて注入した水の半分以上が、別の装置に漏れ出し、冷却に必要な量の水が原子炉に入っていなかった可能性の高いことが、NHKが専門家と共に行った解析や実験で分かりました。 消防車は、事故のあと、安全対策の要として全国の原発に配備されていますが、原子炉に確実に水が入るのか、事故から2年になる今も十分な検証が進んでいない実態が浮かび上がりました。 おととし3月の福島第一原発の事故では、1号機から3号機まで次々にメルトダウンし、建屋が水素爆発するなどして、大量の放射性物質が外部に放出されました。 事故から2年、なぜメルトダウンを防げなかったのか、十分な解明が進まないなか、NHKは、当時緊急に行われた消防車からの原子炉への注水に注目し、なすすべなく最初に水素爆発した1号機のあとに危機を迎え
1984年、福島県いわき市生まれ。東京大学文学部卒。同大学院学際情報学府修士課程修了。現在、同博士課程在籍。福島大学うつくしまふくしま未来支援センター特任研究員。専攻は社会学。学術誌のほか、「文藝春秋」「AERA」などの媒体にルポ・評論・書評などを執筆。 著書に『漂白される社会』(ダイヤモンド社)、『はじめての福島学』(イースト・プレス)、『「フクシマ」論 原子力ムラはなぜ生まれたのか』(青土社)、『地方の論理 フクシマから考える日本の未来』(同、佐藤栄佐久との共著)、『フクシマの正義 「日本の変わらなさ」との闘い』(幻冬舎)『「原発避難」論 避難の実像からセカンドタウン、故郷再生まで』(明石書店、編著)など。 第65回毎日出版文化賞人文・社会部門、第32回エネルギーフォーラム賞特別賞。 対談 漂白される社会 売春島、偽装結婚、ホームレスギャル、シェアハウスと貧困ビジネス…好奇の眼差しばか
福島第1原発の敷地内に所狭しと並べられた円筒形の汚染水タンク。汚染水は建屋への地下水流入と冷却維持のための注水で1日に400トンずつ増えており、汚染水の処理が最大の課題となっている。奥は(左から)1、2、3、4号機の原子炉建屋 事故から丸2年を迎える東京電力福島第1原発では、30~40年かかるとされる廃炉作業が進む。その最初のヤマ場となるのが、4号機燃料貯蔵プールにある1533体の燃料の取り出し作業だ。貯蔵プール内の燃料は格納容器などで保管されておらず、プールが崩壊すれば甚大な被害が出る。昨年7月には試験的に2体を取り出したが、本格的な取り出しは今年11月から始まる。ただ、放射性物質を含む汚染水や困難な炉内の状況把握など依然、難題も残っている。(原子力取材班)カバー設置 4号機燃料貯蔵プールからの燃料取り出しは最優先課題として位置づけられている。再び大地震に見舞われ建屋が崩壊すれば、野ざら
Astand終了のお知らせ 朝日新聞社「Astand」は、2023年7月でサービスを終了しました。 朝日新聞社が有料で提供する情報サービスの配信サイト Astand(エースタンド)は、各サービスの終了にともない2023年7月31日をもちまして閉鎖しました。 今後は、朝日新聞社が運営するニュースサイト「朝日新聞デジタル」をご利用いただきますようお願い申し上げます。朝日新聞デジタルのコンテンツはこちらでご案内しております。 https://digital.asahi.com/info/about/ なお、朝日新聞社のオンライン共通ID 「朝日ID」は引き続きご利用いただけます。 https://id.asahi.com/asahiID/asahiID_site.html
自民党は8日、2014年4月の消費税率引き上げに合わせて、小売店が「消費税還元」と銘打ったセールを行うことを認めない方針を固めた。消費税の引き上げ分の還元や値引きを連想させる表示が、価格転嫁に悪影響を与えることを懸念。結果的に、大手スーパーなどの大規模小売店に比べて体力の弱い中小小売店の経営を圧迫する恐れがあると判断した。 来週中にも取りまとめる消費増税の価格転嫁対策に盛り込み、政府に提言する方針。消費税分の「還元」をうたわないセールは問題としない考えだ。
通常数万円で販売される高性能な露出計と同様の精度を、アクセサリーを取り付けたiPhoneで実現することができるのが「Luxi」です。価格は2000円台と低く設定されており、現在はクラウドファンドプラットフォームのKickstarterで資金調達の最中、特許も出願中のアイテムです。 News | Extrasensory Devices http://www.esdevices.com/blogs/news Luxi ~ Incident light meter adapter for iPhone by James — Kickstarter http://www.kickstarter.com/projects/jamesflynn/luxi-incident-light-meter-adapter-for-iphone 実際にLuxiを使用している様子は以下のムービーから見ることができ
記事一覧 敦賀原発2号「活断層」は確定的 廃炉の可能性大、専門家異論出ず (2013年3月9日午前7時10分) 日本原電敦賀原発(福井県敦賀市)の敷地内破砕帯(断層)を調べた原子力規制委員会の調査団は8日、「2号機直下に活断層がある可能性が高い」とした報告書案について、現地調査に参加していない専門家から意見を聞いた。大きな異論は出ず、調査団は近く開く評価会合で報告書をまとめる予定となり、「活断層」の評価は確定的となった。 原電は「提出したデータが考慮されていない」などと反発し、断層の追加調査を続行する構えだが、報告書を受けて規制委が活断層との評価を覆すことは考えにくく、原電が2号機の廃炉を迫られる可能性はより高まった。 8日の会合には、座長を務める日本地質学会の石渡明会長(東北大教授)と、敦賀原発を担当しない調査団メンバーの計7人が参加。学術論文を専門家同士が相互評価する「ピアレビュー
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東京電力福島第一原子力発電所の事故からまもなく2年です。 ドイツなどで脱原発への取り組みが続く一方で、エネルギー需要が高まっている中国などの新興国を中心に、今後、原発の新規建設が急増する見通しとなっています。 世界原子力協会のまとめによりますと、ことし1月の時点で運転が可能な世界の原子力発電所は、31の国と地域で合わせて435基あります。 このうち、アメリカが104基と世界最大の原発保有国となっていて、次いでフランスの58基、3番目に多いのが日本、さらにロシアの33基、韓国の23基と続いています。 また、2030年までに世界全体で建設が計画されている原発は、27の国で167基に上っています。 このうち最も多いのが中国で、51基の建設が計画されているなど、エネルギー需要が高まる新興国を中心に、今後、原発の建設が急増する見通しです。 原子力への依存度が世界的に高まっていくとみられるなか、福島第
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