特集「緊迫 台湾情勢」の他の記事を読む 台湾に関連する報道で「台湾独立」という用語が出てくる。6月19日には中国を訪問したアメリカのブリンケン国務長官が「アメリカは台湾独立を支持しない」と述べたように目にする機会も多いだろう。 だが、「台湾独立」が具体的に何を意味するのか、どういう手続きが必要なのか、実現の可能性はどれほどあるのか。実は、わかっているようであまり理解されていない用語ではないだろうか。 「台湾独立」とは、台湾を統治する中華民国を解体して、台湾共和国あるいは台湾国を建国することを指す。「独立派」とは、この建国独立の理念を追求する人々のことを指す。これが本来の定義だ。この用語は台湾情勢を理解するうえで不可欠であるだけでなく、台湾有事にもからんでくる。曖昧な認識では台湾情勢の誤読につながりかねない。 台湾の2大政党は「台湾独立」にどのような立場をとっているのか。国民党は台湾独立に反