――今回で最終回です。これまで財政赤字に関わる様々な問題についてお話をうかがいました。最後に日本経済の今後を考える上で大事な点についてお聞かせください。 山家 大きく言うと、誰もが安心して暮らせる日本社会をつくることが、財政の問題も含めて日本経済を立て直すことにつながっていきます。とりわけ、構造改革が壊してしまった日本社会を何とか良くするために、私は次の3つの点が大切だと思っています。 1つは、週40時間労働で人間らしい暮らしができる日本社会にすること。 2つめは、社会保障をヨーロッパ並みの水準に引き上げて、誰もが安心して暮らせる社会にすること。 3つめは、構造改革が壊した地方経済を再生して、日本全国どこにいても豊かに暮らせる社会にすることです。 2つめの社会保障の問題については、すでに「(6)社会保障費が財政赤字の原因?」 の中で指摘していますし、3つめの地方経済の問題に関わっては、この
![『週40時間労働で誰もが安心して暮らせる日本へ(どうみる?財政赤字(20)山家悠紀夫さんに聞く)』](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/592b8f4d7dc29814cc070e809f44f1fffcbca530/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fstat.ameba.jp%2Fuser_images%2F20101128%2F14%2Fkokkororen%2Faf%2Fdc%2Fg%2Fo0800051110886253947.gif)