月が冷えて縮んでいた=米探査機が表面断層観測 月が冷えて縮んでいた=米探査機が表面断層観測 月を周回する米無人探査機「ルナ・リコネサンス・オービター」(LRO)が月面を精密に観測した画像を調べたところ、表面の断層が新たに14カ所見つかったと、米スミソニアン研究所などの研究チームが21日までに米科学誌サイエンスに発表した。 月は地球とともに約46億年前に誕生したとみられるが、これらの断層はクレーターとの重なり具合から、10億〜1億年前に形成された可能性が高い。赤道近くの断層は1971〜72年に米アポロ宇宙船による観測で見つかっていたが、新発見の断層は両極付近にもあり、月のほぼ全球に分布する。 このため、月の内部が冷えて収縮したことに伴い、断層が生じたと考えられる。収縮幅は、月の半径(赤道方向)の1738キロに対し、100メートル程度という。(2010/08/21-21:34)