中国には「上有政策、下有対策」という有名な言葉がある。元々は国に政策があれば、国の下にいる国民にはその政策に対応する策があるという意味だが、現在は「決定事項について人々が抜け道を考え出す」という意味でほとんど使われている。ここではいくつかの実例を挙げ、「上に政策あり、下に対策あり」の原因を探ってみる。 実例1:上海のナンバープレート規制 周知の通り、上海では交通渋滞をこれ以上悪化させないために、自動車のナンバープレート規制を数年前から導入している。高額な上海のナンバープレートではなく、安く入手できる地方のナンバープレートを取得する者が現われた。通勤ラッシュ時間に高架道路を走れないというような不便さを犠牲にすれば数万元を節約できる。自ら近隣の都市や自分の出身地まで出向いてナンバープレートを取得するか、時間的な余裕がなく実家が遠い人でも自動車販売店や専門業者を使って地方のナンバープレートを取得