御蓋山ナギ-イヌガシ林における 雌雄異株植物が作り出す空間構造 名波哲 (京都大・農; 現・大阪市立大学) 固着性、定住性の生物の空間分布パターンは、種の分散力や種内および種間競争の 効果などを反映している。これまで樹木(例えばKenkel 1988; Peterson & Squiers 1995; Nanami et al. 1999)、 植物個体上の植食者(Andersen 1992)、アリ塚(Levings & Franks 1982)、鳥の巣(Bartlett 1974)などを対象に、空間分布パターンの記載と解釈が行われてきた。 本講演では空間分布パターンを記載するためのインデックスとして、Ripley (1977) の K(t) を改変した L(t) を紹介する。L(t)は距離法の一種である。計算するときはまず 1つの個体に注目し、次にその個体とその他全ての個体との組み合わせに