マセラシオン・カルボニック。舌を噛みそうなタイトルですが、簡単に言うとボージョレワイン/ボージョレヌーボの造り方の事です。ボージョレヌーボーは単なる新酒だと思っている人がとても多いのですが、その年にできた葡萄で造ったワインという他にワインの造り方の上でも大きな特徴があります。マセラシオン・カルボニックは日本語に訳すと「炭酸ガス浸潤法」と言いますが次のような製法です。 収穫した葡萄を通常は破砕してブレスしますが、マセラシオン・カルボニック法では破砕せず、縦型の大きなステンレスタンクに上からどんどん入れてしまいます。タンクの下のほうの葡萄は重さで潰れ果汁が流れ出て自然に発酵が始まります。 発酵が始まると炭酸ガスが生成されますから次第にタンク全体が炭酸ガスで充満します。炭酸ガスで充満したタンクのなかでは潰れていない葡萄の細胞内部で酵素の働きによってリンゴ酸が分解されアルコール、アミノ酸、コハク酸