本展は、マーティン・キッペンバーガー財団とギャラリー・ギゼラ・キャピテンの協力による、キッペンバーガーの日本における初めての大規模な個展となります。キッペンバーガーは、1970年代後半から1990年代にかけてのポストモダンを先導した、戦後ドイツで最も影響力のある作家のひとりとしてその名を知られています。美術家、俳優、小説家、音楽家、ダンサー、大酒飲み、旅行者など、多面的な芸術家であろうとした破天荒な生涯と結びつくように、その制作活動もまた、絵画、彫刻、コラージュ、ポスター、写真、パフォーマンス、インスタレーション、書籍など、さまざまなメディアを駆使し、多彩で夥しい数の作品を生み出しました。本展の核を成すのは、1990年代に制作された38点のマルチプル作品、6点のポスター、1点のペインティング、3点のホテル・ドローイングによる大型のインスタレーションです。