人工知能に対する研究開発が活発化し、音声認識や画像認識をはじめとしていくつかの実用化事例も散見される様になっている。しかし、現状で実用化されている範囲は、人工知能の最終的な形態(=人間と同程度以上の知能)のうちの一部分である。本論では、人工知能の現状において何が達成されていて何が未達成なのか、未達成の部分を実現するためにクリアすべき課題は何かについて整理するとともに、今後それらの課題が解決され実用化されていく筋道について、試論を提出する。 人工知能の応用へ向けた筋道を探る(PDF/1,425KB) 人工知能の研究開発に対する投資が世界的に加速している。Google、Microsoft、FacebookなどのIT企業はもとより、トヨタ自動車の米国での研究センターの設立1など、大きな注目を集めている。日本政府による「日本再興戦略」においても、IoT、ビッグデータと並び人工知能による今後の産業構