「アート+コム/ライゾマティクスリサーチ 光と動きの『ポエティクス/ストラクチャー』」展のために制作された新作. 無線制御と光学式トラッキング技術によって自走する,側面が鏡面で囲われた直方体の本体を持った5台のカートが空間内を移動する.直進したり回転したり,5台が同期して動く様子はどこかダンスを思わせる. 空間に投影されているプロジェクターからの映像は,床面に投影される部分と,カートの鏡面に反射し,床面に投影される部分がある.床に投影された映像は,カートが移動したり鏡面を回転させたり,プロジェクターの映像に対する鏡面の角度や距離をつねに変化させているにもかかわらず,正しい像として投影され続けている. この作品は,アナモルフォーズ(歪像画)と呼ばれる,15世紀から用いられている,あるひとつの視点,角度からのみ正しい像を得られることができるように元の像を歪めて描く技法をモチーフとして制作されて