カスピ海西岸に突き出したアブシェロン半島南岸に位置し、市街はバクー湾に面するように広がった港町である。行政的には12の行政区、48の町区に分割されており、人口は243万2千人(2023年推定)[1]。アゼルバイジャン最大の都市であると同時に、南カフカース地域でも有数の大都市である。大規模な油田(バクー油田)をもち、帝政ロシア時代から石油の生産地として発展してきた[2]。 日本語名のバクーはキリル文字綴りによるロシア語綴り・アゼルバイジャン語(アゼリー語)旧綴り Баку (Baku) に基づくが、アゼルバイジャン語の発音では母音の前で子音 k が軟音化するためカタカナ表記するならば「バキュ」に近く、現在アゼルバイジャンで使われているアゼルバイジャン語のラテン文字正書法では Bakı と綴る。バクーという名前の由来には諸説あるが、最も一般的なものは、ペルシャ語で「風が吹きつけた」という意味の
カスピ海周辺の地図。黄色の部分が集水域である カスピ海(カスピかい、ロシア語: Каспийское море、アゼルバイジャン語: Xəzər dənizi、ペルシア語: دریای خزر、トルクメン語: Hazar deňzi、カザフ語: Каспий теңізі、英語: Caspian Sea)は、ユーラシア大陸の中央アジアと東ヨーロッパの境界にある塩湖である。沿岸国の領海問題が複雑に絡みあうため(本項「国際紛争」の節参照)、海とされることも湖とされることもある。湖としては、世界最大の湖である[2][3][4]。 呼称[編集] 「カスピ」の名は古代に南西岸にいたカス族あるいはカスピ族に由来する。カスピ海に近い現在のイラン・ガズヴィーン州都ガズヴィーンは同じ語源であると言われる。 現代のペルシア語では一般に「ハザール海(دریای خزر)」と呼ばれるが、これは7世紀から10世紀
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