今年は二つの大彗星(すいせい)が太陽に接近、肉眼で観察できると期待されている。 3月中旬から4月にかけて飛来するパンスターズ彗星と、特に明るくなりそうな12月初旬のアイソン彗星だ。国立天文台の渡部潤一副台長は「長く尾をひく、彗星らしい彗星が日本から肉眼で見えることになれば、1997年のへール・ボップ彗星以来」と話している。 岩石やちりを含んだ氷の塊である彗星は、太陽に近づくと熱で氷が解け出す。すると、水蒸気やちりなどがまき散らされ、長く尾をひいているように見える。彗星が太陽に近づき過ぎると、氷がすべて蒸発してしまうが、同天文台によると、両彗星は太陽に接近後も蒸発しきらずに残り、日本からも肉眼で見える可能性が高いという。