甲府城(甲府市)に天守閣などの高層建造物があった可能性を示す報告書を22日、山梨県教委の調査検討委員会(委員長=萩原三雄・帝京大山梨文化財研究所長)が発表した。 県教委などによると、出土した鯱(しゃちほこ)瓦の一部から推定すると、5層の大天守閣を持つ松本城(長野県松本市)に匹敵する25メートル級の建造物があったと推測できる。松本城は、現存する12の城では姫路城に続き2番目の高さ。 調査委はまた、京大に保存されていた絵図などから、内堀を含めた甲府城の敷地面積を約18ヘクタールと認定。小田原城(神奈川県小田原市)の約17ヘクタールを上回る規模で、江戸城や駿府城など国家事業として建てられた城を除くと、東日本で五指に入る可能性があるという。 甲府城は安土桃山時代、甲斐領主の浅野長政・幸長親子によって建てられた。城跡は6ヘクタールしか残っていない。江戸時代の大火などで建造物の多くが失われ、文献も少な