深刻なインフレが続く南米のベネズエラで、15日から始めるとしていた新たな高額紙幣への移行を大統領が突然延期すると発表し、混乱が広がっています。 こうした中、ベネズエラのマドゥーロ大統領は、これまで最高額だった100ボリバル紙幣を廃止して硬貨に切り替えるとともに、今月15日から2万ボリバルまでの高額紙幣を流通させると発表していました。 ベネズエラ政府は高額紙幣の導入について、犯罪組織による紙幣の密輸を防ぐためだと説明していますが、市民の間ではインフレ対策だと受け止められています。 ベネズエラでは、新たな紙幣の流通が遅れ、現金での買い物ができなくなった市民による抗議行動や略奪が起きるなど混乱が広がっていて、マドゥーロ大統領は17日、100ボリバル紙幣の廃止を来月2日まで延期すると発表しました。 100ボリバル紙幣は事実上、日本円で2円余りの価値しかなく、市民は買い物をするにも大量の紙幣を持ち歩