物理学者のアラン・ソーカルがフランス現代思想における数学・科学用語の濫用を荒っぽい方法で批判した後、ポストモダン界隈の仲正昌樹氏がソーカルの批判は枝葉末節で本質的ではないと、ソーカル事件からポストモダン批判をする人々を批判しているそうだ。これに関して批評家の山川賢一氏が、仲正氏のポストモダン擁護を批判している*1。 このやり取りに関してツイートはしたものの、このブログではスルーするつもりだったのだが、仲正氏からメールを貰い、その中で「あなたは前にも山川に同調して、私を攻撃するようなツイートしていませんでしたか?私に個人的怨みでもあるのですか」と、批判を個人攻撃に捉えるアカデミアにあるまじきメッセージを貰ったので、改めて批判しておきたい。 1. ラカンの文章の説明について ソーカルの著作『「知」の欺瞞』に、著名ポストモダン作家ラカンの『私が「無理数=不合理」と言うとき、何も私はある種の測り知