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ブックマーク / www.chem-station.com (14)

  • アンモニアがふたたび世界を変える ~第2次世界大戦中のとある出来事~ | Chem-Station (ケムステ)

    一般的な話題 アンモニアがふたたび世界を変える ~第2次世界大戦中のとある出来事~ 2016/4/6 一般的な話題, 化学者のつぶやき BASF, アンモニア コメント: 0 投稿者: Tshozo Tshozoです。 タイトルの件、既にSHO氏によりこちらの記事で先を越されましたが、歴史的な話で対抗することにしました。窒素固定の話も未だ終わってない(こちら)のに論書いていいのかという指摘がありそうですが、エネルギーキャリア(こちら)の話の続きということで1トピックとして描いてみようと思います。 【アンモニアとは】 最早書くまでもなくBASFが世界で初めて大量合成に成功した、おそらく地球上で最も重要な窒素含有物です。2015年時点で世界総生産量が年間1億6千万トンを超え、これを超える生産量の化学品は硫酸くらいしかありません。そのうちざっくり8割が化学肥料に消費され、あとの2割は化成品や薬

    nagaichi
    nagaichi 2016/04/07
    「ハーバー・ボッシュ法による人工窒素固定が無かったら現在の50億人程度は生まれていなかった可能性がある」
  • 液体ガラスのフシギ | Chem-Station (ケムステ)

    ウェブ散策をしていて気になった技術を紹介します Tshozoです。 今回少し以前から気になっていた技術を紹介します。それは、「液体ガラス(Liquid Glass)」のことです。 ガラスが液体? というのも、ガラスは元素構成SiO2、「常温で固体(のような状態)」で、一般的な「融点」と理解できる粘度を持つのは1200℃前後。常温で液体になんかなりゃあしません。 高温(1200℃)で粘度が低くなったガラス なお厳密にはSiO2 ガラスは室温でも液体・・・のようです しかし。十数年前に株式会社「日興」及び「モクテックカメムラ」(注:情報が錯綜しておりどのメーカ殿が最初に開発したのかを正確に調べることが叶いませんでした・申し訳ありません)が開発した「常温液体ガラス」、「液体『のように』扱えるガラス」の登場により大きくイメージが変わります。曰く、木に塗れる。曰く、コンクリに塗れる。しかも常温。塗る

  • “マイクロプラスチック”が海をただよう その2 | Chem-Station (ケムステ)

    Tshozoです。マイクロプラスチックの悪影響の続き(前回記事)。まだまだこんなものではなさそうで、物理的に呑み込んでも面倒ですが化学的にはどんな悪影響が懸念されるのでしょうか。 悪影響の詳細-その2 前回の記事で、物理的に腹に詰まる、ということを書きました。これは詰まらんくて喰った後に排出された後の話。ただよってる間に、一杯有害物質をくっつけてしまうようなのです。 その代表例がPCB(ポリ塩化ビフェニル)→● 。 これは相当に非常に毒性の高い材料(油系)で昔よく絶縁油等に使われてたのですが、こうしたマイクロプラスチック(油系)にはかなり親和性がよいのか、吸着しやすいみたいなのです。下の図はそれが世界中に存在するということを示すものです。分量は樹脂ペレット1gあたりngレベルとまぁ非常に少ないのですが、PCB「だけ」でこれだけあるんですから、他のものも併せるとどうなることやら。都市 沿岸部

  • “マイクロプラスチック”が海をただよう その1 | Chem-Station (ケムステ)

    Tshozoです。昔から色々な公害問題を調べている筆者ですが、オーストラリア シドニー近郊でも静かに進行中ということが明らかになった「ある案件」につきひとつ記事を書いてみます。 その案件というのはこちら → ●。 「オーストラリア近郊に、マイクロプラスチックが高濃度で存在する」というものです。以前からTVをはじめ色々なメディアに採り上げられているので何をいまさら、という気はしますが公害問題の歴史と絡めて採り上げているものはあまり無い気がしましたので今回書いてみることにしました。どうかお付き合いください。 はじめに・背景など プラスチックとは何か? 一般的な定義としては「石油類から人工的に合成された高分子量体」と言えます。さっぱりわかんないっすね。要は石油をゴニョゴニョして作られた便利な固形材料ってことdeath。最近では石油以外に植物類からも合成されるバイオプラスチックなどもありますから、

  • 人工DNAから医薬をつくる! | Chem-Station (ケムステ)

    (画像は文献[3]より引用) 人工DNA塩基対の開発研究は、まさに無限の可能性をもつことを前回の記事で簡単に紹介しました。 2013年になってその優れたデモンストレーションが、理研の平尾一郎グループによって報告されました。天然型を凌駕する性能を持つ核酸医薬(人工DNAアプタマー)の開発に成功したのです[1]。今回の記事ではこの成果を紹介したいと思います。 カギは高精度複製にあり 平尾らはPCR法で超高精度増幅可能な世界初の疎水性塩基対・Px-Dsペアを開発しています[2]。これはPCRサイクル1回あたり99.9%以上という、驚異的な複製精度を誇るものです。 しかしながらこの構造に至る道のりは単純ではありませんでした。人工塩基対の開発を始めたのが1997年。立体障害のある官能基を導入したり、水素結合部位をなくしたり、形状フィッティングを工夫したり・・・地道に改良を続け、なんと10年以上もの年

  • フラーレンの中には核反応を早くする不思議空間がある - 化学者のつぶやき -Chem-Station-

    化学者のつぶやき フラーレンの中には核反応を早くする不思議空間がある 2013/9/25 化学者のつぶやき, 論文 フラーレン, ベリリウム, 半減期, 放射性物質, 核反応, 核崩壊, 電子捕獲 コメント: 0 投稿者: Green 今まで「自分が小さくなってフラーレンの中に入ってみたらどうなるんだろうか」と考えてみたことはありますか。夢の中だけでいいので、そんな経験をしてみたい気もします。実は、フラーレンの中には、ある種の核反応まで早めてしまうほどの、不思議空間が広がっているのです[1]。 火薬の燃焼が一瞬であるのに対し、鉄クギが錆びるという現象は、同じ酸化であるにも関わらずゆっくりで、時間がかかります。化学変化では、このように反応の進むスピードがまちまちです。化学反応の進む速さは、反応の種類だけではなく、温度や触媒の有無など反応の環境によっても大きく違います。こういった反応速度が決ま

  • 化学物質だけでiPS細胞を作る!マウスでなんと遺伝子導入なしに成功 | Chem-Station (ケムステ)

    わたしたち人類は、化学の方法論が確立して以来、多種多様、膨大な数の分子を見つけ、また新たに合成してきました。この広大な化合物空間に不可能を可能に変える奇跡の組み合わせがいまだ眠っていると考えられています。 遺伝子導入なしにiPS細胞を作る。今まで多くの人が、それは難しいだろうと考えていました。導入する遺伝子を一部だけ代替したり、あるいは作成効率や作成時間を改善したりすることはできても、全部ひっくるめて取りかえる条件はそう簡単には見つからないし、そもそもあるかどうかも分からない、と。 そして、化学物質だけでiPS細胞の作成を達成。そんな、驚愕の成果[1]が公表されました。山中因子4つのいずれも使用せず、したがってウイルスを使うなど遺伝子導入なしに、マウス体細胞からiPS細胞の作成に成功したようです。7種類の化合物を使った場合は効率0.2パーセントであり、効率はさらに10分の1未満に下がるもの

  • 奇妙奇天烈!植物共生菌から「8の字」型の環を持つ謎の糖が発見 | Chem-Station (ケムステ)

    化学者のつぶやき 奇妙奇天烈!植物共生菌から「8の字」型の環を持つ謎の糖が発見 2013/6/3 化学者のつぶやき, 論文 単離, 土壌化学, 天然物化学, 微生物化学, 植物化学, 糖化学, 農芸化学, 高分子化学 コメント: 0 投稿者: Green 前代未聞の炭素骨格を持った機能未知の単糖「ブラジリゾース」 糖の構造と言えば、高校生のときに、これだけは覚えろと言われ、グルコースなど無理矢理に暗記した思い出も、今は昔。ひもつけて理解すれば大したことないのですが、なかなか難儀であった記憶がおぼろげにあります。あれれ、ヒドロキシ基の向きはどっちでしたっけ? 糖、とくに単糖と言っても、自然界には何十種類とあるわけですが、ヒドロキシ基の向きなんてささいなことではない、奇妙奇天烈な炭素骨格を持つ糖が、植物共生菌ブラジリゾビウム(Bradyrhizobium sp.)から、発見されました[1]。そ

  • サクラの酵母で作った赤い日本酒を商品化に成功 | Chem-Station (ケムステ)

    ケムステニュース サクラの酵母で作った赤い日酒を商品化に成功 2013/5/31 ケムステニュース, 特許・裁判, 品 コメント: 0 投稿者: Green 奈良女子大学研究院自然科学系の岩口伸一准教授と地元奈良市の清酒メーカーは、ナラノヤエザクラから分離した花酵母をもとに新しい酵母を開発し、赤い純米酒「奈良の八重桜-クリスタル・チェリー」の商品化に成功したと発表した。 同大学と酒造会社「今西清兵衛商店」、奈良県工業技術センターなどが「奈良八重桜PJ(プロジェクト)」として2006年から取り組んでいた産官学連携事業で、08年に奈良公園内のナラノヤエザクラ(のべ50)から約560個の花を採取して野生酵母27株を分離し、アルコール発酵に最適な新酵母(「ナラノヤエザクラ酵母」と命名)を発見した。これをもとに清酒「奈良の八重桜」をつくり、09年5月1日の同大学創立100周年記念日に発売した。

  • ナノグラムの油状試料もなんのその!結晶に封じて分子構造を一発解析! | Chem-Station (ケムステ)

    化学者のつぶやき ナノグラムの油状試料もなんのその!結晶に封じて分子構造を一発解析! 2013/3/28 化学者のつぶやき, 論文 投稿者: cosine 深夜、化学者なら誰でも妄想にふけることがあるでしょう。 「すべての分子の構造が目で見えたらなあ…」 もう少し、”リアルな妄想”でいえば、 「なんでも試料を結晶化出来る方法がないかなあ…」 目で見えるのはこれやこれなどいくつか報告されていますが、まだまだ実用的ではありません。しかし、後に述べますが、”きれいな単結晶”さえ作れれば理論的にはすべての分子を「目で見る」かのごとく扱うことができます。 さて日、そんな妄想を実用的にするような、化学界に歴史的インパクトを与えるやも知れぬ驚愕の研究成果が、東大工学部の藤田誠・猪熊泰英らによってNature誌に報告されました。 X-ray analysis on the nanogram–microg

  • 科学を理解しようとしない人に科学を語ることに意味はあるのか? | Chem-Station (ケムステ)

    化学者のつぶやき 科学を理解しようとしない人に科学を語ることに意味はあるのか? 2013/3/1 化学者のつぶやき, 日常から 投稿者: やすたか ケムステーションが2012年の化学コミュニケーション賞をとりました。ぼくもケムステーションで記事を書かせてもらって1年半がたち、自分的には満足度の高い記事も、そうでない記事もあったのですが、総体的にみてとても楽しかったです。 科学者が科学を語ることの重要性はよく言われています。個人的にこの問題は昔から気になっているテーマです。 僕は学部生時代に文系分野の職種でインターンをしていました。僕は大学に入った当初、科学者になることにあまり興味がなかったのです。しかしそこではアカデミアに対する理解の無さ、もっというと「あいつら、よく分かんない机上の空論ばかりやっている」という物言いを目の当たりにし、ちょっと違和感を感じました。逆にアカデミア界隈の人には、

    nagaichi
    nagaichi 2013/03/02
    理系の基礎研究的なものには、当座の意義を見出しにくいものもあるのかもね。でも理系はまだマシだよ。文系の諸学問なんて、それこそトリビアルな重箱の隅だったり、翻訳だったり、自問自答そのものだったりしてさ。
  • 汝ペーハーと読むなかれ | Chem-Station (ケムステ)

    以下の文を声に出して読んでみてください 「中性の水のpHは7である。」 恐らく日国民の半数は “ちゅうせいのみずのぴーえっち(ぴーえいち)はななである” と読み、残りの半数は “ちゅうせいのみずのぺーはーはななである” と読むのではないでしょうか。 では、自動車のBMWはいかがですか?さすがに”べーんべー“と読む人はいなくなったのではないでしょうか。驚くなかれ筆者が幼少のころはそのように読むのが一般的だったのです。 そうです。これらはアルファベットのドイツ語読み風日語なのです。 ぺーはーというのも昔の方はそのように読む習慣があった名残ですが、現在ではピーエッチ、ピーエイチと読むことが定められていますので、ペーハーと読む人が周りにいたらその人はドイツかぶれだと思ってください。筆者が学生の時、隣のラボで水酸化ナトリウムのことをえぬえーおーはーと呼んでいて失笑してしまったのはいい思い出です(

    nagaichi
    nagaichi 2013/02/08
    ペーハーと読んだ派。もしかして齢がばれる系の話題?別に隠してないけど。
  • 「重曹でお掃除」の化学(その2) | Chem-Station (ケムステ)

    炭酸水素ナトリウム、通称重曹についてのお話です。前回の続きです。 前回は「重曹」という名前の由来と、ベーキングパウダーとしての利用で終わってしまいました。 今回は題の「なぜお掃除に重曹がいいか」という話に戻りましょう。 重曹を使ったお掃除のことを最近ではナチュラルクリーニングと言うらしいです。 ソルベー法で工業的に合成された純度100%の炭酸水素ナトリウムが「ナチュラル」というのはどうかと思いますが、まあ結果論として害は少なそうので、そこは気にせず題に入りましょう。 「お掃除に重曹」とアルカリによる加水分解反応 重曹でお掃除すると汚れが取れる理由、それは重曹がアルカリ性で、汚れが酸性だからです! ・・・という、微妙に間違った説明を見たのが、実は今回の記事を書いている理由だったりします。小さな間違い大きなエセ科学の元とも言いますから。 そこで、重曹が汚れを落とすメカニズムを、順番に見てい

  • 最強の文献管理ソフトはこれだ! | Chem-Station (ケムステ)

    いままでこの「化学者のつぶやき」においてもいくつかの”研究活動に役立つソフトウェア、Web“を紹介してきました。そこでも毎回述べている通り、昨今のそれらは化学研究ライフハックとして十二分に利用できるもので、最近では多くの方が様々な自分にあったソフトウェア、Webを活用しているものと思います。 ところでこれは完全に著者の独断意見ですが、Evernoteは化学研究、特に文献やスクラップの管理として質、価格ともに最高のソフトウェアであると思っています。ところが、最近仕事中に 「Mendeleyって文献管理ソフト恐ろしく使えるらしいよ」 というツイートが流れていきました。いつもならあまり気にも留めないのですが、最近はEvernote以外の文献管理法を知らなかったので少しだけ気になって、現存する人気文献管理ソフトを比較調査してみる事にしました。できれば一番よいものを使いたいですよね! 題して、 「最

    nagaichi
    nagaichi 2010/04/12
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