8月22日にニューヨーク連邦地方裁判所でMP3tunes訴訟の判断が下された。 十数年前に、Diamond MultimediaのRio PMP300というMP3プレーヤーがあったのを覚えているだろうか。MP3に変換した音楽の転送が違法複製にあたると全米レコード協会から販売中止訴訟を起こされ、控訴審で「MP3プレーヤーは違法ではない」という判断を引き出した。PMP300は内蔵メモリ32MB(+スマートメディア)という仕様で、価格は250ドル。メモリーの値段が高かった当時は実用的な音楽プレーヤーではなかったが、その勝訴によってデジタル音楽プレーヤーが市民権を得ていなければ、数年後にiPodは登場しなかっただろうし、CDからデジタルダウンロード配信へのシフトも起こらなかっただろう。PMP300訴訟は過去10年間のデジタル音楽配信の起点だったと言える。 Rio PMP300 今回のMP3tune