オリンパスメディカルシステムズは11月30日、錠剤のように飲み込めるカプセル型内視鏡を開発したと発表した。チューブを挿入する従来型と異なり、患者の負担を抑えながら消化器内を観察できる。早期の実用化を目指すほか、無線による給電システムや患部への薬液放出機構なども開発を進め、従来型と同等にまで高性能化を図っていく。 開発したカプセル内視鏡は直径11ミリ、長さ26ミリのプラスチック製。CCDセンサーと超小型レンズによる撮像機構と無線送信機構を持ち、飲み込んだ患者の消化器内部の様子を外部モニターで観察できる。胃や腸のぜん動で体内を進み、8時間後には体外に排出される。小腸用として今秋から治験を開始し、早期の実用化を目指す。 従来の内視鏡は広く普及しているが、チューブを飲み込む際におう吐を抑えたり、のどの痛みを抑える表面麻酔が必要など、患者の負担も大きい。カプセル型なら錠剤と同じように飲み込めば済む。