顧客のニーズを捉える、デザインの美しさを判断する、消費者の心の動きを読む。ビジネスのさまざまな意思決定において求められるのが、「センス」だ。 だが、そのセンスとは抽象的で曖昧なもの。センスを磨く方法は体系づけられておらず、「自分にはセンスがない」と半ば諦めている人もいるのではないか。 一方で唯一無二のセンスを武器に、活躍の幅を広げ続ける人もいる。 そんな話題の“あの人”の「センスの磨き方」をテーマにした本連載。まず取材したのは、建築家で起業家の谷尻誠氏だ。 「NOT A HOTEL NASU」「千駄ヶ谷駅前公衆トイレ」「molten [the box]」などの建築作品をはじめとして、さまざまな受賞実績を持つ谷尻氏。 どんな華やかなキャリアを歩んできたのかと思えば、実は大学で建築を学んだことも、著名な建築家に師事した経験もなく、叩き上げで仕事を覚えてきたのだという。 そんな谷尻氏は、どのよう