<高校野球岩手大会>◇24日◇決勝 センバツの準優勝投手、花巻東・菊池雄星投手(3年)が春夏連続の甲子園をつかんだ。盛岡一との決勝は最速150キロをマーク、1点は失ったものの、無四球で毎回の13三振を奪い、2-1で勝利。自らスクイズを決め、決勝のホームも踏んだ。 最後も冷静だった。9回2死。カウント2-1。菊池は両手を広げて胸を張ると、グラブとボールを胸元に戻して祈るようなポーズを取った。「ああいうことをすれば(打者が)直球で決めてくると思うじゃないですか」。投じた球はスライダーだ。詰まらせたゴロを自ら処理し、一塁へ。打者心理を惑わす作戦で最後のアウトを取り、ナインと歓喜の瞬間を迎えた。 独り舞台だ。4回に連打で1点を先制される。菊池は「流れが相手に傾きかけたので、とにかく三振を取って勢いをつけたかった」とエンジンに点火。5回からテンポを上げると、1本の安打も許さない。7回無死二、三塁で打