『人生の土台となる読書』用に書いたけど使わなかった原稿です。僕が影響を受けたダメっぽい先人たちの話です。 そもそも僕がテレビに取材されたりするようになったのは、「京大卒ニートがシェアハウスに住んでネットを駆使して暮らしている」というのがキャッチーだったからだと思う。 ネット経由で、ごはんを奢ってくれる人を募集したり、シェアハウスに住む同居人を探したり、ほしい物リストから物を贈ってもらったり、そういうのが世間には目新しかったのだろう。「新しい生き方」みたいな感じで、いろいろなところで取り上げられた。 だけど、僕自身はそんなに新しいことをやっているつもりはなかった。まともに働きたくない、と言って、いい年してもダメな生き方をしていた人なんて、ずっと昔からいたからだ。 例えば1960年代や70年代ごろは、社会にうまく適応できないダメな人間たちは、フーテンとかヒッピーと呼ばれた。前のページで紹介した