少子化が止まりません。2022年の出生数は80万人を割り、わずか7年で20%以上減少する危機的な状況です。少子化対策として児童手当などの現金給付が注目されていますが、実際に効果があるのでしょうか。少子化や人口減少の問題に詳しい日本総合研究所 調査部 上席主任研究員の藤波匠さんが、架空の対談形式で解説します。書籍『なぜ少子化は止められないのか』(日経プレミアシリーズ)から抜粋、再構成。 日本総合研究所の応接室。某新聞社論説委員の斎藤と、日本総合研究所の上席主任研究員、藤波が話をしている。藤波は、これまでも少子化に限らず様々なテーマでたびたび斎藤の取材を受けており、旧知の仲。斎藤も、論説委員として社説のテーマに幾度も少子化を取り上げており、知識は十分だ。 保育所充実でも少子化は止まらない 斎藤 藤波さん、今日はお時間を取っていただきありがとう。藤波さんのレポートは、リリースのタイミングで必ず読
カナダの情報セキュリティー会社のブラックベリーはこのほど、対話型AI(人工知能)「Chat(チャット)GPT」が今後、サイバー攻撃に悪用される可能性が高いとするIT(情報技術)専門家らのアンケート結果を発表した。アンケートは北米、英国、オーストラリアのIT専門家1500人を対象に、1月に実施しており、「ChatGPTの功績と認められるサイバー攻撃が今後2年以内に必ず起きる」と予想した人が78%に上った。 米オープンAIが開発したChatGPTは、質問に対する回答が的確であることから現在、世界中で利用者が急増している。ただ回答文の完成度の高さは諸刃の剣でもある。ブラックベリーのアンケートでは53%のIT専門家が、「(ハッカーらが)信ぴょう性が高く、本物らしい偽メールの作成にChatGPTを使う可能性がある」とした。 ChatGPTは各国の言語にも対応しており、例えば「顧客に『IDとパスワード
任期満了に伴う宮崎県知事選挙は12月25日に投開票が行われ、現職の河野俊嗣氏が25万8646票を獲得し、4選を果たした。返り咲きを狙ったタレントで元職東国原英夫氏は僅差の2万3044票差で及ばなかった。東国原氏は、新型コロナウイルス禍の停滞感の打破を訴えたが、1期4年で知事を退任し、東京都知事選に出馬する(落選)など、「宮崎を踏み台にした」との不信感を完全に払拭できなかった。 一方、宮崎県知事選の投票率は56.69%と前回を22.79ポイント上回るなど、東国原氏の出馬は注目を集めた。河野現知事は組織力を生かして勝利を収めたものの、政党や団体からの推薦はほとんどなかった東国原氏に僅差まで迫られる結果となった。東国原氏は、選挙直後の26日、日経ビジネスの単独取材に応じ「今はすがすがしい気持ち」「しばらくは無」と心境を語った。 「宮崎を地方のフロントランナーに」「その一票を削り出せ」などをスロー
日経ビジネス電子版で「『ア・ピース・オブ・警句』~世間に転がる意味不明」、日経ビジネス本誌では「『pie in the sky』~ 絵に描いた餅べーション」を連載中のコラムニスト、小田嶋隆さんが亡くなりました。65歳でした。 小田嶋さんには、日経ビジネス電子版の前身である日経ビジネスオンラインの黎明(れいめい)期から看板コラムニストとして、支えていただきました。追悼の意を込めて、2021年11月12日に掲載した「晩年は誰のものでもない」を再掲します。 時の権力者だけでなく、社会に対して舌鋒(ぜっぽう)鋭く切り込む真のコラムニスト。その小田嶋さんがつむぐ1万字近い原稿を、短い言葉でどう表現するか。記事タイトルを短時間で考える担当編集者にとっては、連載の公開前日は勝負の1日でもありました。 再掲載するコラムは療養中の病室から送っていただいた原稿です。「晩年」という言葉やそれを何も考えずに使う社
決済事業者はユーザー獲得などに費やした先行投資を回収する必要があるが、「有料になるならやめる」(中小小売店の関係者)との声が漏れる。加盟店を引き留められるのだろうか。 決済手数料とは、電子マネーやクレジットカード、スマホ決済サービスを提供する事業者が、導入した加盟店から得る手数料だ。 例えば、Suicaなど交通系電子マネーは3.25%(米Squareの場合)、楽天ペイは3.24%。今年有料化を予定するLINE Payは10月から2.45%、メルペイは7月から2.6%となる。PayPayは10月に有料化を検討し、料率は未定としている。 クレジットカードは導入店舗ごとに与信を判断するため、1~6%程度と幅がある。経済産業省が18年4月にまとめた「キャッシュレス・ビジョン」によれば、中央値は3.00%となっている。 19年の消費増税に伴う「キャッシュレス決済・ポイント還元事業」では、キャッシュレ
先日、講演会後の懇親会で、管理職が20代の社員たちの日本語能力に悩まされているという話で盛り上がった。 「9時スタートの研修会なのに1分前にドサドサと入ってきて、5分、10分の遅刻は当たり前。なので『9時10分前には集合するように』と言ったら、キョトンとした顔をされてしまって。ま、まさかと思いつつ『8時50分に来るのよ』と念押ししたんです。そしたら、『あ、そういうこと』って。もう、わけが分かりません」 こんな“珍事件”に面食らった上司たちの嘆きが、「これでもか!」というくらい飛び出したのである。 確かに、私自身、店で領収書をもらおうとしたときに、「???」という事態に何度か出くわしたことがある。 【ケース1】 河合「領収書をお願いします」 店員「宛名はどうしますか?」 河合「上、でいいです」 店員「うえで、ですね!」←自信満々感満載 河合「……は、はい」 するとなんとその店員は宛名の部分に
今回は、「桜を見る会」の話をするつもりでいる。 このあまりにもベタで生煮えな話題を、あえていま騒動の渦中にあるタイミングでまな板に載せることにした理由は、私自身が「桜を見る会」まわりの問題を重視しているからというよりは、いまのうちに取り上げておかないと、来週の今頃にはすっかり風化しているだろうと考えたからだ。 桜は満開から3日後には早くも散り始める。この種の話題は、風化が早い。 そう判断したからこそ、官邸は中止の決断を急いだのだろう。 「なあに、さっさとテントを畳んで撤収すれば、じきにいつまでも跡地で騒いでいる連中の方が間抜けに見えるようになる」 という判断だ。 そして、その彼らの判断は、おそらく間違っていない。 メディアは3日で飽きるだろうし、野党が粘ったところで国民の関心はどうせ1週間ももたない。われわれは匙を投げるだろう。 「やめるって言ってるんだからもういいじゃないか」 と、そうい
2021年に90万人下回ると予想されていた日本の出生数が、2年前倒しで90万人割れとなる見込みが濃厚となった。厚生労働省がこのほど発表した人口動態統計の速報値によれば、2019年1月から7月の出生数は前年同期比5.9%減の51万8590人で、今年の出生数が90万人割れするのはほぼ確実となったからだ。国立社会保障・人口問題研究所は17年、19年の出生数は92万1000人で、90万人割れするのは21年(88.6万人)とする推計を出していた。 想定より早いペースで少子化が進んでいることに対しては、団塊ジュニア世代(1971~74年)の高齢化が進み、出産適齢期でなくなったことや、20代の女性が578万人、30代の女性が696万人と、出産期の女性の数自体が減っていることが主な理由に挙げられる。しかし、こうした人口動態の変化は、17年時点である程度把握できていたはずだ。なぜ狂いが生じたのか。 問題を見
トリドールホールディングスが運営するうどん店チェーン「丸亀製麺」に対して、一部のブログで「讃岐うどんに対するリスペクトが全く感じられない」などと批判があり、ネット上で「うどん論争」として話題となっている。 論争を巡っては、讃岐うどんブームの仕掛け人とされる「麺通団」ウェブサイトの14日付の「団長日記」で、「丸亀製麺のビジネスとしての自らリスクをとったチャレンジとその成功に対しては高く評価している」と前置きしたうえで、「丸亀製麺は香川県の会社でもなく香川県でうどん店や製麺業をやっていた実績もないのに『讃岐うどん』を名乗り、『讃岐うどんチェーン』として全国展開を始めた」「讃岐うどんの歴史や文化、技術、そして魂をないがしろにするようなことは、なるべく控えてほしい」などと訴えた。この内容がツイッターなどで拡散し、ネット上で賛否が巻き起こった。 丸亀製麺を運営するトリドールホールディングスは兵庫県が
育児休暇からの復帰直後に転勤を内示したことや、有給休暇の取得を認めなかったことなどがツイッターで指摘されているカネカ。「当社の社員であるとはっきりするまでコメントを控える」としてきたが、日経ビジネスの質問に対して初めて同社IR・広報部が回答した。 同社は、日経ビジネスが入手した、同社の角倉護社長が社員に宛てたメールに対し、「当該メールに関するご質問に対しては、内容の補足説明として」回答するとした。 日経ビジネスからの質問と、それに対するカネカIR・広報部の回答は以下の通り。 社長からのメールの中で、SNSの書き込みに対して「正確性に欠ける内容」との指摘があった。正確性に欠けているのは具体的にどういった内容か。 細かな事実関係についてコメントさせていただくと元社員の方の個人的な情報にも及ぶこととなるため差し控えさせて頂きます。「転勤の内示が育児休業休職(以下育休とします)取得に対する見せしめ
夫に育休から復帰後2日で転勤辞令が出たことや、有給休暇の取得を拒否されたことなどがツイッターで告発され、ネットでの炎上が続くカネカ。本誌が6月3日付け「「育休復帰、即転勤」で炎上、カネカ元社員と妻を直撃」で報じたとおり、同社IR・広報部は「当事者が当社の社員であるとはっきりするまで事実の有無を含めてコメントできない」との姿勢を崩さなかった。 一方、日経ビジネスの取材で、3日中にカネカの角倉護社長から社員宛てに、今回の炎上に関するメールが出されたことが分かった。複数の同社社員が認めた。 メールでは「育児休業休職直後に転勤の内示を行ったということはあります」として夫婦の主張の一部を認めたほか、「当該社員に誤解を生じさせたことは配慮不足であった」として、広報のコメントとは一転して、ツイッターでの発言主の夫が同社の社員だったことも併せて認めた格好だ。 角倉社長からのメッセージを以下に全文掲載する(
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