いわゆる銘柄やヴィンテージなど、それまでのワインの敷居の高さを取り払って、その造り手や土地の個性、そして何よりも飲み心地に重きを置いた自然派ワイン。この価値観は、一体どのように広がっているのだろうか。 「ナチュール」という表現(フランス語で「自然の」を意味する)も日常になじみ、日本でもかなり浸透してきた自然派ワイン。パリをはじめフランスでは、街のビストロやレストラン、ワインバーに並ぶワインも、2010年代以降はむしろナチュールが主流になっている。近年は、星付き店のワインリストにも普通にその造り手の名前が入るほどだ。 日本とフランスにおいて、いち早く自然派ワインに親しみ、ドメーヌを訪問しては生産者に取材し(ときには収穫まで手伝って!)、社会学的見地からも研究する早稲田大学の福田育弘教授に聞いた。 ワインの「再自然化」とは 「フランスでは健康への意識の高まりや、環境への配慮というムードもあって
![日本でも広がる「自然派ワイン」 原点にある反体制思想と未来への希望 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/081f0530f8a275b0728a4c5752590df9811556dc/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimages.forbesjapan.com%2Fmedia%2Farticle%2F72434%2Fimages%2Fmain_image_dd4f41f62e13d745bc132917871dd250d0167159.jpg)