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ブックマーク / honz.jp (14)

  • 「図書館の隠れたポテンシャル」を引き出す4冊 - HONZ

    図書館の隠れたポテンシャル」を引き出す4冊『知の広場』『サブジェクト・ライブラリアン』『情報リテラシーのための図書館』『シリアの秘密図書館』 机は勉強する大学生や高校生に占領され、読みたいはだいたい貸出中、音を立てれば「シーッ!」と怖い目で睨むメガネをかけた図書館員、映画で登場する図書館の典型である。 インターネットで検索すれば欲しい情報がすぐに手に入ってしまう時代に、日を含む世界各国の図書館は生き残りをかけて、古いイメージから脱却しようと挑戦している。の虫だけを相手にしたサービスでなく、幅広い層に利用され、図書館ならではの専門性を活かした問題解決を行い、知識社会を生きる市民のサポーターとして、なくてはならない存在になろうとしている。 存在意義と役割をアップデートしようとする試行錯誤の過程を明らかにし、スペース、サービス、教育、社会的意義の切り口から図書館の高いポテンシャルを解放す

    「図書館の隠れたポテンシャル」を引き出す4冊 - HONZ
  • 『「国境なき医師団」を見に行く』という旅 - HONZ

    世界各地で展開される「国境なき医師団」(MSF)のプロジェクトの現場を、作家のいとうせいこうが、訪ねて、考えて、書いた、という一冊。シンプルに、活動内容や現場を知る面白さもあるのだが、久しぶりに「読んでおいてよかった」と深く思う読書となった。自分の世界が少し変わる。ぜひこれは読んでほしい。 「国境なき医師団」の広報から取材を受けた際に、なぜこんなに活動内容が知られていないのだ? と疑問に感じて、「それなら現場を見せてもらって、原稿を書いて広めたい」と、せいこうさんが自ら逆取材をその場で依頼したのが始まりだという。つまり自分で名乗り出たらしい。せいこうさん、どういうこと? 確かに、知っているようで知らないこの団体は、フランスで1971年に設立、以来、医療・人道援助を行っている民間の国際NGOだ。フランス生まれなので、名称はMEDECINS SANS FRONTIERES(英語ではDOCTOR

    『「国境なき医師団」を見に行く』という旅 - HONZ
  • 『一汁一菜でよいという提案』 家庭の料理を初期化しよう! - HONZ

    育では、一緒にべることの大切さ、家族揃って卓を囲むことの大切さが説かれます。けれど、商売をやっている家庭や、親が働いている家庭では、一緒に卓を囲めないのは当然で、親が用意した汁を自分たちで温めて、子どもだけでべる。そんな家庭はたくさんあると思います。それでも、大切なものはもうすでにもらっています。それが手作りの料理です、愛情そのものです。だから、別に一緒にべることばかりが大切じゃないのです。 だれもいない夜、両親の帰りが遅いとき、鍋焼きうどんの材料が全部入った皿が台所に用意してあったら嬉しいでしょう。うどん、鶏肉、かまぼこ、しいたけ、ねぎの切ったものが入っています。一人用の土鍋に入れて、だし汁を張って火にかけて煮立てて、うどんを煮込みます。熱々の鍋焼きうどんをテレビの前で一人でべた夜は、私にとって大切な思い出です。 このくだりを読んで、胸がじんとして、涙が出てしまった。しばら

    『一汁一菜でよいという提案』 家庭の料理を初期化しよう! - HONZ
    naoswave
    naoswave 2016/10/27
    読んでみたい![あとで買う][あとで読む]
  • 『ビッグデータ・ベースボール 20年連続負け越し球団ピッツバーグ・パイレーツを蘇らせた数学の魔法』MLBは新しい時代に突入した! - HONZ

    『ビッグデータ・ベースボール 20年連続負け越し球団ピッツバーグ・パイレーツを蘇らせた数学の魔法』MLBは新しい時代に突入した!解説 by 生島 淳 ここには、ページをめくるたびに、知的な興奮がある。 ここまでメジャーリーグは進化していたのか! という純粋な驚き。そして、なおかつ読んで面白い。『ビッグデータ・ベースボール』は、ポスト『マネー・ボール』の時代でもっとも刺激的なベースボール・ブックだ。 2013年、『ピッツバーグ・トリビューン・レビュー』紙に採用されたトラヴィス・ソーチック記者は、ナショナル・リーグ中地区のお荷物球団、ピッツバーグ・パイレーツの番記者となる。かつては鉄鋼の町として栄えたピッツバーグだが、IT産業など新しい町へと生まれ変わっていた。パイレーツは鉄鋼と同じく衰退の憂き目に遭い、アメリカン・フットボール、そしてアイスホッケーの人気に押され、ファンから20年以上も見放さ

    『ビッグデータ・ベースボール 20年連続負け越し球団ピッツバーグ・パイレーツを蘇らせた数学の魔法』MLBは新しい時代に突入した! - HONZ
    naoswave
    naoswave 2016/03/16
  • 『マーケティングの嘘』大票田を個で理解する  - HONZ

    副題にある「団塊シニアと子育てママ」は、ご存知の通り、消費の大票田である。その実態を見誤ってしまったら、ビジネスの成功などおぼつかない。定量的マーケティングで一般的にいわれている「若い母親(ヤンママ)の料理は手抜きだらけ」とか、「シニア層の散歩は健康目的」という情報を鵜呑みにしていないだろうか。書は、その嘘を明らかにしながら、たった一人のサンプル調査で絶大な効果をあげる、画期的なマーケティング手法について詳述しただ。 最初の章ではまず、ヤンママに関する誤解を解いてくれる。「まごわやさしい」という標語をご存知だろうか。まめ、ごま、わかめなどの頭文字をとってつなげたもので、これらを生活に取り入れる大切さを示したキャッチフレーズだ。このうち調理時間がかかって面倒なイメージのある煮豆について、今の若い母親たちが厭わず料理しているときいて驚く人は多いだろう。なんでも、煮豆は「お鍋に入れてタイマ

    『マーケティングの嘘』大票田を個で理解する  - HONZ
  • 『暴力の人類史』 人類史上もっとも平和な時代 - HONZ

    テロ、紛争、無差別殺人。世界は悲劇的なニュースで溢れている。人類は自らの手でその未来を閉ざしてしまうのではないか、と不安になる。ところが、著者スティーブン・ピンカーは大胆にもこう主張する。 長い歳月のあいだに人間の暴力は減少し、今日、私たちは人類が地上に出現して以来、最も平和な時代に暮らしているかもしれない にわかに信じがたいこの説を検証し、読者に確信させるためにピンカーは、人類の暴力の歴史を大量の統計データとともに振り返る。書が上下で1,300ページ超という並外れたボリュームで膨大な文献を引用しているのは、並外れた説の主張にはそれに見合った証拠を提出する必要があるからだ。しかし、ピンカーが「統計のない物語が盲目であるとするならば、物語のない統計は空疎である」と語るように、書はデータばかりが延々と続く退屈なものではない。持続的な暴力減少を示す圧倒的な事実の積み重ねとそのメカニズムに対す

    『暴力の人類史』 人類史上もっとも平和な時代 - HONZ
    naoswave
    naoswave 2015/02/23
  • 月々の掛け金不要!人生の“保険本” 『人生には「まさか」の坂がある』 - HONZ

    書は、多くの人を勇気づける、まっすぐな力をもった生き方エッセイだ。堀江貴文氏の推薦文にあるように、私も書を読んで元気になった。若いころ喧嘩に明け暮れアウトローだった著者が実体験をもとにまとめた迫力に富んだ言葉が、読む人の心を動かすのだろう。そもそも生き方エッセイは、自分と同じような人生を歩んでいる人のものを読んでも大抵つまらない。書のように、破天荒な人生から学ぶべきものが大きいものだ。 沖縄から千葉に出稼ぎに来ていじめられ、人を殺しそうになったこと。叔父さんから空手を学び喧嘩で負け知らずになったこと。偶然入った飲み屋で、生涯を貫く三線の師匠に出会ったこと。そんな波瀾万丈の人生シーンの数々を切り取って、私たちに活き活きとみせてくれる。人は自分が経験できなかったものから何かを学ぶために、を読むのかもしれない。書は、そんな読書の意義のひとつを完璧に満たしてくれる一冊である。 現在、著者

    月々の掛け金不要!人生の“保険本” 『人生には「まさか」の坂がある』 - HONZ
  • 羊をめぐる食の冒険 『東京ラムストーリー』 - HONZ

    羊齧協会。ひつじかじりきょうかい、と読むらしい。年末の忘年会で、最近SNSが羊肉で満ちている友人に教えてもらったのだが、聞いた事のある人はいるだろうか? この羊肉LOVERの団体による羊レストラン71店のガイドを紹介しよう。 「あの日あの時あの店で もしも羊をべなかったら 僕らはいつまでも わず嫌いのまま だった」という、あの主題歌のサビに似た帯の文言。タイトルからは、一定年齢以上の人はご存知、最高視聴率32.3%というあのドラマを思い出すことだろう。ちなみに放送は1991年。知っていることにため息をついた方にも、そんなの知らないよという人にも、そういうノリで編集された愉快な一冊こそ、書なのであった。 「はじめに」の冒頭には、こうある。 羊肉料理は、日においてはニッチでマニアックな料理と思われています。しかし世界的に見れば、羊肉は肉としての歴史が長く、宗教的なタブーが少ないこと

    羊をめぐる食の冒険 『東京ラムストーリー』 - HONZ
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    naoswave 2015/01/19
    ラム食べたい。
  • パンをめぐる濃密な冒険『パンの世界』 - HONZ

    学術的な選書シリーズでパンがテーマ。となればパンの歴史や社会との関わりを論じたようなだと思うかもしれないが、実はまったく違う。めちゃくちゃおいしそうなパンの写真がたくさん載ったカラー口絵を眺めてから「まえがき」を読み始めると、いきなり目に入ってくるのは「シニフィアン・シニフィエ」という言葉。たしか私が社会人になった年に創刊された、この講談社選書メチエシリーズの第一回配は現代思想のだったよなぁ、などと思い出してしまうが、ここで書かれているのはソシュールのいうシニフィアン・シニフィエ(=「意味するもの」と「意味されるもの」)ではなく、パン好きであれば知らない人はいないほどの有名店、世田谷公園にほど近いパン屋さん「シニフィアン・シニフィエ」のこと。慌てて著者の名前を見直せば、なんとそのオーナーシェフ志賀勝栄氏自身が書いたなのだ。 パンを買うのが好きな人はもちろん、パンを自分で作る人たちに

    パンをめぐる濃密な冒険『パンの世界』 - HONZ
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    naoswave 2014/12/07
    パン焼きたいなあ。オーブン欲しい。
  • 『えんぴつの約束』感動の中にある戦略 - HONZ

    作者:アダム・ブラウン(「ペンシルズ・オブ・プロミス」創設者兼CEO) 出版社:飛鳥新社 発売日:2014-10-25 発展途上国に学校を創る、というありきたりの青春話である。日でも現役の医大生が、150万円で学校を建てられるというポスターを見て、その偶然の出会いから学校を建てたストーリーが話題になった。チャリティーイベントを開き、寄付を集め、カンボジアに学校を建てた。そして、それは向井理が主演した『僕たちは世界を変えることはできない』という映画にもなった。 書の主人公アダム・ブラウンのストーリーもどこかで聞いたかのような、ありふれたものだ。それはインドを旅したとき、子どもに欲しいものを聞いたときのことだった。 「えんぴつ」 「ほんとに?」 この会話から、ペンシルズ・オブ・プロミスという組織名が生まれた。後に何度もアダムが語ることになるストーリーのはじめの一歩である。その後、その出来事

    『えんぴつの約束』感動の中にある戦略 - HONZ
  • 『人類が知っていることすべての短い歴史』文庫解説 by 成毛 眞 - HONZ

    2006年に書の単行が出版されたとき、厚さは4.5cm、重さは655gだった。横に寝そべって読むにも、すぐに手が疲れたし、を掲げて仰向けに読むと、命の危険を感じる重さだった。業務用のラーメン丼でも500g程度なのだ。そんなものが顔面に降ってきてはたまらない。通勤通学の電車の中で読むこともままならない。あまりに厚く重いので、首から画板でも吊り下げてみようかと思ったのだが、まともな大人のすることではない。 それゆえ、単行は机に書見台を置き、正座に身を正して読んだ人が多かったに違いない。6部30章で構成されるだから、1日1章、きっちり1カ月間で読み終わる。読書とはこうあるべし。「読書百遍意自ずから通ず」と漢学の素養がある人であれば考えたに違いない。もはや修行である。 ところが実際には、ほとんどの読者は1週間もしないうちに読み終わったのだ。あまりにも面白く、ページをめくる手が止まらなかっ

    『人類が知っていることすべての短い歴史』文庫解説 by 成毛 眞 - HONZ
    naoswave
    naoswave 2014/10/30
    これは読まねば
  • 『病み上がりの夜空に』 自閉症児をもつ夫婦の現実を告白する手記 - HONZ

    一読して驚く。 「エリちゃんは、普通の生活ができるようになったんじゃなかったのか」 臨床心理士として多くの著作を持ち、マスコミにも登場する機会の多い矢幡洋が、自閉症の娘について赤裸々に綴った『数字と踊るエリ』(講談社)は、同じ障害を持つ親に支持され、まだ理解の足りない自閉症を啓蒙する一冊となった。 人の心理の専門家であっても、いや、専門家だからこそ自分の娘に対して思い込みや過信があった。自閉症の知識も乏しかった。しかしそれもアメリカで行われていた応用行動分析に則って養育を続け、小学校入学後、年齢と共に効果を得て普通の子と遜色なく育っていく。それが『数字と踊るエリ』の結末だったのだ。 しかし著では3年後のエリの様子と共に、前作では多くを語られていないの姿が書かれている。普通の子供とは、成長度合いも行動も違うエリを育てることに疲れ果てた病弱なは、事実を明かされず、ただ不安に苛まれていた。

    『病み上がりの夜空に』 自閉症児をもつ夫婦の現実を告白する手記 - HONZ
  • 『ウォールストリート・ジャーナル式 図解表現のルール』 - HONZ

    戦略コンサルタントにとっては「いまさら」感があるかもしれないが、図解表現の基をウォールストリートジャーナルのグラフィック部門の責任者が解説しただ。基だから、いまウケている、すなわちすぐに古臭く見えてしまうようなテクニックは紹介されていない。WSJだから、USA Today的なフルカラーの図解も扱っていない。 たとえば円グラフの項では、パイの一部分を切り離すような特殊効果や3次元効果は使わうべきではないと断言する。家やヒトのアイコンを使って量の比較をする場合、部分的なアイコンは使うべきではなく、縮小拡大もダメだとする。 当たり前のようなことなのだが、このたぐいの基の摺合せをしておかなければ、チームでプレゼン資料を作るときなどに不都合が生じるし、なによりもダサいプレゼンになってしまう。チームで一冊持っていても損のないだ。 ところで、訳者の経歴がスゴイ。辻調理師専門学校→ブラウン大学と

    『ウォールストリート・ジャーナル式 図解表現のルール』 - HONZ
    naoswave
    naoswave 2012/12/20
    この本をもの凄く読みたくなりました。
  • 『なぜ、世界はルワンダを救えなかったのか』 地獄を見た司令官 - HONZ

    地獄というものがこの世に存在するのなら、著者が1994年にルワンダで見た光景こそ、そう呼ぶに相応しい。徹底的に破壊された都市、拷問の限りの果てに殺された人の山、その死体をべて犬の大きさにまで成長したネズミ。そこには、正気を保っているほうが異常であると思われるような、圧倒的な現実が広がっていた。 書の著者であるカナダ出身の軍人ロメオ・ダレールは、1993年10月にPKO部隊の司令官として内戦の続くルワンダに国連から派遣され、80万人の命がたった100日間で失われたジェノサイドを目の当たりにした。事態の鎮静化後に司令官を辞任したダレールは、カナダへ帰国してからもうつ病やPTSDに苦しみ、2000年にはアルコールとドラッグを用いて自殺未遂を起こす。 苦しみ続けた彼は、世界にルワンダの悲劇を伝えるために、そして、二度と同じような悲劇を起こさないために地獄の体験を振り返り、書にまとめた。この

    『なぜ、世界はルワンダを救えなかったのか』 地獄を見た司令官 - HONZ
    naoswave
    naoswave 2012/09/13
    読みたい。
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