今や、約2100枚のDVDを1秒で送信できるほどの伝送能力を持つ海底ケーブル。太くてゴツいものと思いきや、意外なほど細いのに驚かされる。いったいどんな技術で“細くてタフ”なケーブルを作っているのか。驚きに満ちた製造方法を見るべく、北九州の工場に飛んだ。 日々の暮らしや仕事に欠かせない存在となっているインターネット。いつ、どこにいても“すぐに情報を得られる”便利さは国内だけにとどまらず、日本にいながらにして海外の情報を瞬時に把握できるのも、今や当たり前の光景だ。 こうした海外からの情報が、どんなルートをたどってきているのか考えたことはあるだろうか? その答えは――“海底”だ。 国際間の通信といえば、衛星を使った通信を思い浮かべる人もいるかもしれないが、2015年の時点では国際通信のほぼ99%を海底ケーブルが担っている。衛星に比べて伝搬時間が短く、大容量の信号を扱うことができ、地上のトランスポ