自作のドキュメンタリー映画『A』と『A2』の上映会は、今も時おり催される。回数としては年に数回。1998年と2001年の公開時には動員にとても苦労した(要するにまったく当たらなかった)作品だけど、まったく当たらなかったぶんだけ寿命は長い(何しろ観た人が少ないのだから)。 上映の際には、できるだけその場にいるようにしている。なぜなら観客の反応や感想を知りたいからだ。 いろいろ差異はあるけれど、テレビ番組と映画の最も大きな違いはここにある。テレビは一過性だ。人気番組の場合は放送後にDVDで販売されるなどの事例も多いけれど、ほとんどの番組は基本的には1回放送したらそこで終わり。 でも映画は終わらない。観続けられる。いつまでも。だからもうひとつのテレビとの違いが現れる。観客たちがいるその場に、自分も身を置くことができることだ。 その結果、作品は安定しない。絶えず揺さぶられる。 もちろん作