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ブックマーク / blog.goo.ne.jp/idconsult (17)

  • HPVワクチンとその周辺 2014年2月中旬のまとめ(1) - 感染症診療の原則

    HPVワクチンの、いろいろな意味での盛り上がり(英語ではフィーバー)は、導入して1―2年のところで経験している国がいくつかあります。 この盛り上がり、「がんを予防するんだぜ、すごいね」「ぜひ皆に提供を」という興奮や製薬会社ベースの熱心な販売活動と、その対極にある「不妊になる」「人口削減だ」「陰謀だ」といった(よくある)反対活動の2つの側面があり、日でも経験しています。 例としては、、、前者の場合は、新聞の社説や議員のアドボケイト活動としておこなわれた、「自治体によって補助が無いことは問題だ。格差をなくせ。」という啓発。メディアはいつになく熱くこのワクチンをもちあげていました。 (歴史の語り部世代には違和感さえもたれるほどに) 後者は、主にネットでの匿名での語りや、宗教団体によるものが目立ちました。これはまあ、今にはじまったことではありません。 導入後の関心の高い時期におこる有害事象への反

    HPVワクチンとその周辺 2014年2月中旬のまとめ(1) - 感染症診療の原則
  • HPVワクチンの資料を読む - 感染症診療の原則

    すでに報道がありますが、記者の皆さんはホームページで公開されている会議での資料は手元にありますので、そのうえで書いた記事ということになります。 数字が複数並んでいるので注意しないと全体をいっているのか部分をいっているのか、病院のデータか製薬会社のデータか混乱します。 用語は日独特の使い方になっています。 まず、接種後におこる「有害事象」(ゆうがいじしょう)という言葉は、医薬品使用後におきた望ましくないイベントとして広く使われる概念・用語です。 このほかに「副反応」(ふくはんのう)、「副作用」という言葉があります。まぎらわしいのと、使われている状況に応じて定義が異なっているので注意が必要です。 みている数字は有害事象なのに副反応と表記されているので、会議の中でも変えたほうがいいのではないかという提案が委員長や委員から出ていますので、なぜ変えないのかは不思議です。 (変えると不都合があるのか

    HPVワクチンの資料を読む - 感染症診療の原則
  • 軍隊と性感染症  - 感染症診療の原則

    昨年10月のニュースです。 US troops held over Okinawa alleged rape( BBC 10月17日) Arrests of 2 U.S. Sailors in Rape Case Threaten to Fan Okinawa’s Anger(New York Times 10月17日) Japanese officials angry after 2 U.S. sailors arrested in Okinawa rape case(CNN10月18日) U.S. Sailors Arrested in Okinawa Rape Case(Wall Street Journal 10月17日) 軍隊と性暴力、性感染症というのは昔からの課題です。 Rape and HIV as weapons of war 下記は、下で紹介するを読んでのメモです。1次

    軍隊と性感染症  - 感染症診療の原則
  • コンドームをはずす、その前に - 感染症診療の原則

    正確には、使うのをやめる、その前に、ですが。 いろいろな人が語るポリフォニー効果(いわけん先生から学びました)。 女性の健康の大御所、北村邦夫先生のヨミドクターの記事「「緊急提言」先天性風疹症候群の発生防止のために」。 北村先生といえば、日の「避妊の父」であります(パパかもしれない)。 次々とたちはだかる妨害者をうっちゃりながら、もとい説得しながら、日での低用量ピル承認にこぎつけた先生です。 その後、念願であった緊急避妊の専用薬であるノルレボの承認も北村先生をはじめとする避妊の重要性を伝えてきた先生方のご尽力で達成しました。 避妊の神様である北村先生にもお願いをしました。 「コンドームをはずす(避妊を中断する)前に、風疹ワクチン」の啓発を、と。 (日人は8割以上が避妊の手段として、コンドームと回答するのだそうです。by北村先生) 各地の婚姻届を出すカウンターの皆様、ぜひ啓発チラシをお

    コンドームをはずす、その前に - 感染症診療の原則
  • 企業と風疹 - 感染症診療の原則

    従業員が1000人いる企業では産業医がいるそうです。 50人いれば嘱託などで産業医と契約でつながっています。 それ以下は・・・?バイトは・・・?なのですが、 産業医にご友人がいたら、企業の風疹対策についての啓発をお願いします。 参考 産業保健推進研究会(さんすいけん) やメーリングリスト、学会や地元の研究会などもよい協力パートナーになるかもしれません。 厚生労働省は結核感染症課だけでなく労働衛生課とも連携をしてほしいですね。 職場で取り組めることを提案しましょう。 サクラ グローバル ホールディングやYahoo!が社員の接種費用助成をしてニュースでも紹介されていましたが、費用負担まですぐにたどり着くにはトップの理解と決断が必要です。 住んでいる地域の制度を活用してもらうための案内を流すところからはじめてもいいとおもいます。 他の企業の経験から学ぶ(すべて実際におきた例) 対象別のメッセージ

    企業と風疹 - 感染症診療の原則
    neko73
    neko73 2013/04/06
    症状があるのに取引先に行って感染…
  • (ふたたび)ワクチン接種後の副反応・有害事象の話 - 感染症診療の原則

    えー。 昨日開かれた「平成23年度第5回薬事・品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会及び第2回子宮頸がん等ワクチン予防接種後副反応検討会(合同開催)」(なんて長~~い) について、新聞とネットが賑わっていたので記事にしてみようと思いました。 (編集部的にはbig newsなしなんですが) 会議で配布された資料はコチラ (仕事早っ) キャリアブレインの記事でみてみましょう。 今年6月1日―8月22日の3ワクチンの副反応報告状況; HPVワクチンは推定約160万回が接種され、医療機関から171人の副反応報告。【0.011%】 このうち20人が死亡や障害などにつながる恐れがある「重篤」な事例【0.0013%】 報道が死亡例だけ大きく扱ったようですが、ほかの副反応はなんだったのか? 迷走神経反射(意識消失・失神)が他のワクチンより多いのは思春期に接種するからということで予想通りですが、ア

    (ふたたび)ワクチン接種後の副反応・有害事象の話 - 感染症診療の原則
  • 梅毒スピロヘータは、なぜペニシリン耐性にならないのか・・? - 感染症診療の原則

    普段は耐性だ、βラクタマーゼだ、・・といった議論はあまり得意ではないのでAttentionしないのだが流石に日常、頻繁にお相手をしないとならない梅毒についての記事があったので編集部に促されて読ませて頂きました。 それは梅毒スピロヘータであるTreponema pallidumがなぜ50年も使用しているペニシリンに耐性にならないのか・・?という極めて興味深く意味深なタイトルでした。 (The NYU Internal Medicine Blog-A Daily Dose of Medicine:Why is Syphilis Still Sensitive to Penicillin?) そして、その心は・・ まず、第一段階:梅毒スピロヘータにあるPBP(ペニシリン結合蛋白)は同時にペニシリナーゼとしても働く・・。(PBPもペニシリナーゼもペニシリンと結合するわけだよな・・) 当然、第二段階

    梅毒スピロヘータは、なぜペニシリン耐性にならないのか・・? - 感染症診療の原則
  • ワクチンのルチン化で、死亡する子どもが97%減少 - 感染症診療の原則

    ワクチンについて報道されるときは、被害、副作用というネガティブな切り口が多いのが日の特徴。 それはメディアのせいでしょうか? そうとばかりもいえません。 ポジティブな語りや情報の提供を、専門家側ができていない、不十分なこともあります。 7月25日のPediatricsには、水痘ワクチンのルチン化によって水痘が原因で死亡する子どもが97%減少したという記事が掲載されていました。 Near Elimination of Varicella Deaths in the US After Implementation of the Vaccination Program Pediatrics この数字を出すためには、事前事後の疫学データを把握する仕組みが必要なわけです。 新しいワクチンが承認に向けて準備されるプロセスにおいて、製薬会社の臨床試験とは別に、公的な部門がこのような仕組みを整え、費用対

    ワクチンのルチン化で、死亡する子どもが97%減少 - 感染症診療の原則
    neko73
    neko73 2011/08/02
    "7月25日のPediatricsには、水痘ワクチンのルチン化によって水痘が原因で死亡する子どもが97%減少したという記事が掲載されていました。"こういうことは広まらない。
  • 日本のこどもはならないんですよ - 感染症診療の原則

    ワクチン専門家のあつまる会議@シアトルで、「昔、ワクチンのことで日にいったことがある」という方に会いました。 各国はWHOから定期的に予防接種制度のアセスメント(コンピテンシー評価)を受けることになっています。 WHOの調査はアンケート調査かとおもっていたのですが、査察官がちゃんと各国を訪問しているのだそうです。 特に問題なくクリアしたのだそうですが(基準や項目はよく知りません)、先進国にあるはずのワクチンがない、ルチンでないことは驚きだったそうです。 「麻疹は・・」 2回接種になりました。 「グレイト」(ったりめーだろ、でしょうね・・・) 「いまもHibはないのかい?」 いえ、最近認可されました。 「そりゃよかった。ルチンなのかな?」 いいえ 「(ため息)」 当時、日にはなかったそうですが、その理由が「日の子どもはHibで髄膜炎にあまりならない」という説明だったそうです。(むか!)

    日本のこどもはならないんですよ - 感染症診療の原則
  • 広島の保育園での麻疹アウトブレイク - 感染症診療の原則

    保育園内で麻しんの集団感染という、とても怖いニュース。 0歳児を保育園に通わせている保護者にとっては恐怖・驚愕。 この事例で現在把握されている5症例は予防接種歴がないそうです。 1月28日 毎日新聞 地方版 行政ファイル:安芸区の保育園ではしかの集団感染 /広島 2次3次感染が問題になる感染症ですので、終息したのかどうかの確認が重要ですが、100名以上いる保育園児とその兄弟姉妹、家族、職員の予防接種歴・罹患歴を急いで確認することが重要になります。 麻疹は、回復した後、数年後のスパンで健康問題がおこることもあります。 (自然にかかったほうが免疫が強くついてイイというような発想は間違いです) 沖縄県の報告をみてみましょう。 コンビニでおつりのやりとりをした、スポーツ大会の同じ体育感にいた、同じライブコンサートにいた、バーベキューを一緒にしたというだけで免疫の無い人(感受性者)は麻しんを発症する

    広島の保育園での麻疹アウトブレイク - 感染症診療の原則
    neko73
    neko73 2011/02/02
    "死亡したり重症化するリスクが1000人に1人という高い確率であり、病院にいっても特別な治療もないため、ワクチンがとても重要な感染症です。"未接種の0歳児は危険。
  • 感染症と助産師 母乳は神聖 - 感染症診療の原則

    HIV感染症の診療のテーマの中に、お産があります。 日の女性HIV感染者の約30%が妊婦健診で偶然HIV感染に気づいている状況です。 (妊娠しなければ検査機会のなかった人たち?) 今、日では母子感染のリスクは1%以下ですが、これは初期の妊婦健診で気づき、抗HIV薬の内服・選択的帝王切開・母乳中止といったいくつかの医療介入をしての数字です。 先にHIV感染がわかっており、途中で妊娠希望のある人は、妊婦でも飲める薬に変更をして準備をします。 母乳をあげることができないことは非常に残念に思う親御さん達も多いですが、感染予防が何よりのケアですし、いまはよいミルク製品もあります。ということで、赤ちゃんを皆で守ろう、とがんばります。 助産師は血液や体液曝露の機会の多い看護職ですので、曝露事故予防の話も重要なのですが、日でのHIV流行初期に助産師さんにいわれたことは・・・ 「母乳と羊水はキレイ」「

    感染症と助産師 母乳は神聖 - 感染症診療の原則
  • 中日新聞社説の誤解 HPV感染とワクチン - 感染症診療の原則

    「子宮頸がん ワクチンへの助成急げ」というタイトルで8月18日に中日新聞が社説を書いています。 社説はこちら 「子宮頸(けい)がんワクチンの接種費用への公費助成にようやく国が重い腰を上げ始めた。これまで世界の主要国の中で日のみが公費助成をしていないだけに、早急に始め、遅れを取り戻すべきだ。」 日だけに不足している!という攻め方は日では有効かもしれませんね。 同じようにB型肝炎のこともとりあげていただきたいところです。訴訟までおきており、リスクを放置したことが国の不作為とまでいわれていますので。 「国の対応の遅れを尻目に、単独で負担・補助する自治体が急速に増え、これまでに百六十を超している。だが、接種費用の助成を自治体に任せると、居住地の違いで助成を受けられるかどうかが決まり、格差が生じると以前から指摘されていた。厚労省が公費助成に転じたのは、こうした声を無視できなくなったためだろう。

    中日新聞社説の誤解 HPV感染とワクチン - 感染症診療の原則
  • 公的なワクチンの情報をさがしてみた (長文注意) - 感染症診療の原則

    HPVワクチンについて現場ヒアリングで見えてきたことの中間報告。 地域の公衆衛生や医療関係者への相談や打診なく、議員や首長が政治パフォーマンスとして公費にしたがっている、という問題が各地で指摘されています。 その結果、十分な情報提供がないまま、とにかく接種してしまえ的にあつかわれている今年の中学1年(地域によっては小6)の女子とその親御さんがいます。 かわいそうな状況だと気づいていないかもしれませんが。 県でいっせいに公費だぜい!とか盛り上がっている某県はホントにお気の毒です。 (予算がないから今年はしないよ・・・といっている自治体の人は実は結果的にラッキーかも) 製薬会社の作ったスライドそのままで教育講演をしてまわっている医師もいるそうです(怖い・・・)。 いずれにしても、接種すべきか?と考え悩む保護者は、ネットで情報を探し始めます。 そうすると、ホメオパシーはじめ、否定的な情報があふれ

    公的なワクチンの情報をさがしてみた (長文注意) - 感染症診療の原則
  • 出産と感染症 - 感染症診療の原則

    医療がいまほど発達していなかった頃、妊娠出産で命を落とす女性・赤ちゃんがたくさんいましたし、子どもも死んでいました。 感染症の検査や治療・対策が進んだことは、その改善に大きく影響していますが、それでもなお「ゼロリスク」ではありえません。 ときに、人為的に感染症リスクが高まることがあります。 その例をいくつかみてみましょう。 お産を水中(水ではなくお湯ですが)の中でする人達がいるそうです。 それを勧めたり絶賛する人もいます。 これに関連してレジオネラでの死亡例の報告があります。ERで、「この子はどうやって生まれたんですか?」と確認をしないといけないですね。 「24時間風呂は生物浄化を導入しているので、風呂水からは相当数の細菌が検出されることが多い。24時間風呂での水中分娩にはレジオネラ感染症に限らず、細菌感染症を引き起こす危険性がある。」 24時間風呂での水中分娩後発症した新生児レジオネラ肺

    出産と感染症 - 感染症診療の原則
    neko73
    neko73 2010/08/02
    レジオネラ菌なー。老人が危険なんだから赤ん坊も危険だよな。
  • 製薬会社による感染症治療薬の適正使用啓発 - 感染症診療の原則

    製薬会社が「適正使用」推進室を開設したそうです。 感染症薬適正使用推進室を設置―塩野義製薬(2010年6月17日) ニュースによりますと・・・ 「・・・広報担当者によると、抗菌薬をめぐっては、抗菌力の弱い抗菌薬の大量投与など、不適正な使用によって耐性菌を作り出しかねない現状があるという。また、今年3月には日細菌学会の総会で、適正使用を推進することの重要性や国策としての意義が提唱された。こうしたことを受け、同推進室の設置に至った。 同推進室は、国内外の感染症治療関連の動向についての情報を収集し、国内の治療で必要な事項などを検討した上で、抗菌薬の適正使用の推進に向けた啓発活動に取り組む。 」 (キャリアブレイン) 具体的には何を問題視して、何を改善しようとしているのでしょうね。 強い・弱いって話なんでしょうか。

    製薬会社による感染症治療薬の適正使用啓発 - 感染症診療の原則
  • お近くにあります?不活化ポリオワクチン接種可能な医療機関 - 感染症診療の原則

    感染症に関心の深い若手ドクターたちが、お子さんをもつにあたり、「予防接種どうすべー」となります。妊娠中から他の医師仲間に「おたく、どうしている?」とさぐりをいれます。 一般市民対象の講義で必ず最後に言われる感想に「今までずっと、日は世界最先端レベルの予防接種なのだとおもっていた」というものがあります。 その根拠は、他のハイテク、医療技術があるのだから、当然予防接種もそうだろう、、、です。 (なるほど) 「いえ、かなり出遅れており、比べるなら北朝鮮とです。シンガポール・香港・中国よりかなりビハインド(出遅れており)、北米やタイ、台湾韓国の背中もかすかにみえるかどうかです。」というと愕然とします。 ポリオワクチン 生 VS 不活化 の世界地図 http://www5b.biglobe.ne.jp/~polio/archive/20100218map.pdf 例えば、よく勉強した人は「今のポ

    お近くにあります?不活化ポリオワクチン接種可能な医療機関 - 感染症診療の原則
  • ホメオパシーと感染症 その2 - 感染症診療の原則

    ホメオパシーは予防接種以外の感染症についてもいろいろと解釈や理屈がありまして、感染症関係者としては「なになに?」です。 連休の合間にお時間のある人は脱力しながら読んでみてください(脱力しすぎて椅子から落ちたりしないように)。 まず、「マヤズム」。これは一人ひとりが先祖から受け継いできた“負(病気)の土壌”であり、他の医療体系にはない考え方、となっています(ホメオパシーは並列される医療であるという前提か?) 疥癬マヤズム、梅毒マヤズム、淋病マヤズム、結核マヤズム、ガンマヤズムの5つだそうです。 解説があります まあ!感染症屋的には日常的な病気のお名前がずらり。 NATROMの日記 マヤズムについて簡単に調べてみた それはさておき。 編集長&編集部ともに日常的に関わるHIV感染症の患者さんたちが代替医療好きな人が多く、いろいろなことをおしえてくれます。(教えてねと伝えておく) かなり怖いパター

    ホメオパシーと感染症 その2 - 感染症診療の原則
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