シャープの失墜、パナソニックの凋落、ソニーの憂鬱…「強いモノづくり」を象徴する存在だった家電メーカーをはじめ、日本企業の苦戦が続いている。圧倒的なブランド力で優る欧米勢と、かつての日本を彷彿とさせる低価格高品質で猛然と追い上げる中国・韓国などの新興国勢に挟まれて、埋没しつつあるのがその原因だ。 アベノミクスを追い風に日本企業が真の復活を果たすには、モノづくりの技術力だけでなく、顧客を魅了する「ブランド」づくりの力が欠かせない。しかし、多くの日本企業にとってブランドとはつかみどころがなく、馴染みも薄い。いきなり「ブランド力を上げよ」と言われても、何をどうして良いか分からない、というのが正直なところではないだろうか。 とはいえ、こうした現状から抜け出そうと試み、新たな時代に即したブランド戦略に挑戦し始めている企業もある。この連載では、ブランド戦略専門のコンサルティング会社インサイトフォースの山
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