タイトルそのままに、ずいぶんと長い距離を、時間をかけて歩いていく本である。 二足歩行という人間に与えられた独特の移動手段について、改めて考えてみることなどたしかになかった。歩行や散策の効用ではなく、「歩く」ことそのものに意味を見つけ、精神史を描き出すことができるものか。著者はおそらく手探りで足を踏み出したことだろう。その結果、邦訳で500ページ近い大著となった。 著者は東日本大震災の直前に邦訳が刊行され、震災後に話題となった『災害ユートピア』を書いた女性作家である。2005年にアメリカのニューオーリンズで、ハリケーン・カトリーナの襲来後に現れた疑似的な共同体を扱ったこの本は刺激的だった。 本書では、ギリシャ哲学の逍遥学派やルソー、キェルケゴールの歩行と思考をはじめとして、数々の思想家・文学者・芸術家・政治家が世界を、社会をどう歩いたかが描出されていく。18世紀末の作家レチフ・ド・ラ・ブルト
必要とされた「悲しいね」 Facebook、Instagramといったソーシャルネットワークに装備されている、共感や好意的反応を示すためのツールやアイコンに、日本人の感情表現の歴史をみることができないものか。そんなことを思い立って、SNSを検討してみることにした。 SNSの代名詞ともいうべき「いいね」は、他の利用者の投稿に対し、ボタンをクリック(タップ)することにより共感等の意志を示せる機能で、TwitterとInstagramでは「お気に入り」と評価して保存する機能をともなう。 Instagramではハートマーク(♥)をタップして「いいね」を表現するが、Twitterでも、2015年11月3日より星マーク(★)の「お気に入り」からハートマークの「いいね」に変更された(Twitter社自身は、「社会的な要素を備えたコミュニケーションネットワーク」であると規定し、SNSではないとしている)。
例えば、漱石の『門』や『明暗』、鴎外なら『青年』や『雁』、志賀直哉なら『暗夜行路』など、古典とも言うべき名作を読み返す愉しみは、かけがえのないものであるが、ときには評価の定まっていない誰も知らない忘れ去られた作家の作品を、こっそりひとり愉しむのもまた読書の醍醐味ではないだろうか。 そのようにして、加能作次郎や中戸川吉二を読み、嘉村礒多や宮地嘉六を読んだ。そして三年ぐらい前に埴原一亟に出会った。最初に読んだのは、文芸復興社の『埴原一亟創作集』で、これが良かった。他の作品集が最初だったらこれほどまで埴原にのめり込まなかったかも知れない。 さてそうなると、他の作品も読みたい。古本の検索ができる「日本の古本屋」でも探すが、なかなか揃わなかった。でも地道に一冊ずつ集めて、自分が新発見したような気持ちになって読み続けた。すると、本にできたら楽しいだろうと思うようになった。 私はこれまでに、撰者として黒
横浜中華街の中華菜館「同發(どうはつ)新館ホール」(横浜市中区山下町164)で「横浜中華街映画祭2017」が開催されている。 会場となる同發新館は、1960年代前半まで映画館「新光映画劇場」として使用され、閉館後は明治時代に創業した広東料理の老舗「同發」の「同發新館」として運営されている。 上映作品は、ラインナップには、台湾の映画監督エドワード・ヤンの「古嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件」、香港の映画監督ウォン・カーウァイのアクションコメディ「大英雄」、サモ・ハン監督の「おじいちゃんはデブゴン」「コール・オブ・ヒーローズ/武勇伝」、「幽幻道士(キョンシーズ)」「霊幻道士 こちらキョンシー退治局」のほか、「レイジー・ヘイジー・クレイジー」、「The Kids」。 10月1日には「ジャック&ベティサロン 中華街SPECIAL 支配人を囲むお茶会」も開催する。またチャイナドレス、中国服での来場者
日頃より、埼玉県立図書館ウェブサイトを御利用いただきありがとうございます。 現在、図書館システム更新に伴いWEBサービスを停止しています。 【WEBサービス停止期間】 令和5年11月26日(日曜日)午後5時30分から令和5年12月7日(木曜日)午前9時まで また、埼玉県立熊谷図書館、久喜図書館及び浦和分室は休館しています。 【休館期間】 令和5年11月27日(月曜日)から令和5年12月6日(水曜日)まで 御利用の皆様には大変御不便をおかけしますが、御理解くださいますようお願いします。 ■埼玉県内の図書館の本を探す ※埼玉県立図書館が所蔵する資料は検索できません。 ■重要なお知らせ ・【重要】図書館システム更新に伴う休館及びWEBサービス停止のお知らせ(11月27日~12月6日)【令和5年11月16日更新】.pdf ・としょかんは やすみます。ウェブサービス(うぇぶさーびす)も つかえません
江戸時代の日記や文献に残された記述から、1770年に京都で観測された巨大なオーロラを発生させた磁気嵐が史上最大規模であったことが推定された。 【2017年9月22日 国立極地研究所】 太陽で爆発が起こると、太陽磁場と共に大量のプラズマが放出され、それが地球に到達すると、地球の磁場が一時的に減少して「磁気嵐」が起こる。大きな磁気嵐の場合、極域だけでなく低緯度でもオーロラが見られるようになり、1859年9月に発生した観測史上最大の磁気嵐「キャリントン・イベント」の際には、青森県や和歌山県でもオーロラが見られたという記録が残っている。 キャリントン・イベント以前にも、日本国内におけるオーロラ観測の記録がある。古くは藤原定家の日記『明月記』に記されたもので、1204年の京都で1週間のうちに何度もオーロラが見られたと記述されている。また、古典籍『星解』には山から放射状に吹き出すような形のオーロラが描
ココがキニナル! 池子の石切り場跡が気になります。鎌倉周辺には石切り場が多いそうですが、池子の石切り場は地下施設みたいで面白そうです。見に行きたいんですが、予備知識のために取材をお願いします(タロー先生さん) はまれぽ調査結果! 池子の石切り場の大きさは25メートルプールが収まるくらい、天井の高さは10メートル以上、イワタバコにおおわれた地下施設のような場所だった 神武寺駅から石切り場の跡へ向かう 逗子市・池子(いけご)に石切り場の跡があるという。石切り場というと栃木県宇都宮市の大谷石の石切り場などが有名だが、逗子の石切り場はどんな場所なのだろう。 京浜急行電鉄逗子線神武寺駅(じんむじえき)下車 目的地はこのあたり 今回の目的地である池子の石切り場は、神武寺駅から徒歩で15分強ほど。特別養護老人ホーム「逗子ホームせせらぎ(以下、せせらぎ)」の敷地内にある。 ご対応いただいた「せせらぎ」常務
ガイドブックに頼らずに、地元の人にお薦めの場所を聞いて周る旅はたのしい。 どんなところにたどりつくか分からないドキドキと、地元の人しか知らないような情報が得られて嬉しいからだ。 今回やってきたのはお城とカマボコが有名な神奈川県の小田原市。いったいどんな旅になるのだろうか。 ※これまでいろいろな場所で取材をした記事を読めば誰もが知ったかぶりできるはず。「知ったかぶり47」は、デイリーポータルZと地元のしごとに詳しいイーアイデムとのコラボ企画です。 愛知編:名鉄のナナちゃん人形の股を覗いてはいけない~地元の人頼りの旅 in 名古屋~ 鳥取編:まさか鳥取でうどんを食べるとは~地元の人頼りの旅in鳥取市~ 滋賀編:彦根の心霊スポットが本気で怖い~地元の人頼りの旅in滋賀県~ 宮城編:冷やし中華の元祖店では具を自分で乗せる~地元の人頼りの旅in宮城県仙台市~
ココがキニナル! 上大岡駅から少し離れた所にある野本養魚場は、噂では大正時代からあるとか。金魚など観賞魚の展示が多く、また店の敷地は近道として人が通り不思議な光景です。昔から変わらないさまがキニナル(MKTさん) 今回の読者から寄せられたキニナル投稿は、上大岡にある「野本養魚場」というお店のものだった。ネットで調べてみても、お店のホームページのようなものはない。 3年ほど前に某テレビ局の有名な街紹介番組における「上大岡編」で取り上げられたようで、その番組紹介記事によれば4代続く金魚と錦鯉販売の名門らしい。 とにかくお話を伺おうと取材のお願いをしたところ、引き受けていただけた。 そして後日改めてお店に向かった。 取材当日。最寄り駅の京急線上大岡駅を降りて、線路下を歩く 大型スーパーを抜けると・・・ 住宅街に挟まれた「野本養魚場」を発見 しばらく入口の様子を見ていると多くの人が野本養魚場の看板
BankARTが来年4月に閉鎖へ。 日本郵船と契約更新できず横浜・中区にある複合文化施設「BankART studio NYK」が2018年4月に閉鎖されることが明らかになった。同施設を管理する日本郵船との契約更新ができなかったため。 BankART Studio NYK 横浜・中区にある複合文化施設「BankART Studio NYK」が2018年4月に閉鎖することが明らかになった。 「BankART Studio NYK」は1953年に建てられた日本郵船の元倉庫。2006年に建物の一部分をリノベーションして、アートスペースに転用。08年に横浜トリエンナーレの会場として使用するために全面改修した。広さは3000平米で3階建て。内部には展示室、川俣正が制作したホール、制作スタジオ、カフェ・パブ、ショップ、ゼミ室を兼ねた図書室などがあり、「横浜トリエンナーレ」や「日産アートアワード」など、
ココがキニナル! 「ヨコハマメリー」の中村高寛監督が11年ぶりに新作映画「禅と骨」を公開! 横浜愛あふれる監督に徹底取材!(はまれぽ編集部) 横浜の伝説の娼婦メリーさんを追ったドキュメンタリー映画『ヨコハマメリー』から11年。同映画の中村高寛(なかむら・たかゆき)監督、新作映画『禅と骨』が、2017(平成29)年9月2日(土)公開初日を迎えた。 8年の年月をかけた長編ドキュメンタリー映画だ! 『禅と骨』は、アメリカ人の父と新橋の芸者だった母の間に生まれたへンリ・ミトワ氏を追ったドキュメンタリー映画。第2次世界大戦を挟んで、母国と祖国のはざまで翻弄され、その後、京都・天龍寺の禅僧となったヘンリさん。 晩年は童謡『赤い靴』の映画化に情熱を傾けた人でもあった。その人生をドラマ、アニメなどさまざまな手法も交えて描いている。 豪華俳優陣も登場の舞台挨拶。笑いと感動に包まれて 中村監督にとって縁の深い
おかげさまで7回目を迎える「かまくらブックフェスタ」。今年は10月の7日(土曜)と8日(日曜)です。 今年は、「共和国」「タバブックス」「カディブックス」という3つの出版社が初参加です。カディブックスは、「編集室屋上」との共同出展です。 そして「映画酒場編集室とその仲間たち」として、『映画横町』はじめリトルプレスや新聞たちが共同で参加してくださいます。 また、第3回・第4回で参加してくださっていた「トムズボックス」が、久しぶりに鎌倉へ来てくださいます。惜しまれながらクローズした吉祥寺のお店で販売していた絵本やグッズなどを持ってきてくださるそうです。 毎年このイベントを盛り上げてくださる「牛若丸」「北と南とヒロイヨミ」「群像社」「羽鳥書店」「エクリ」の皆さんは、それぞれ新作をご紹介くださる予定。 さらに大阪から「編集工房ノア+ぽかん編集室」、京都からは扉野良人さんのプライベートプレス「りいぶ
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