第69回ベネチア国際映画祭コンペティション部門への出品でも話題を呼んだ北野武監督第16作は、極悪非道という意の題名がついた前作「アウトレイジ」(2010年)の“その先”を描くバイオレンス群像劇。 ヤクザ社会を舞台に男たちの果てなきバトルロイヤルが繰り広げられる。 北野監督が自作の続編を作るのは初めて。前作では、関東一円を取り仕切る巨大暴力団、山王会の内部抗争が描かれたが、今度はその5年後の物語。会長の座を勝ち取った加藤(三浦友和)による新体制のもと、山王会はますます強大化。警察は業を煮やしていた。 そして、刑事の片岡(小日向文世)が暗躍を開始。ヤクザ壊滅のため、山王会内部の不満分子や関西の巨大暴力団・花菱会幹部、さらには、5年前の抗争下、獄中で死んだはずの元ヤクザの大友(ビートたけし=写真左)を利用しようとする。 食うか食われるか。生きるか死ぬか。「アウトレイジ」シリーズの世界の図式は極め