瀧口範子(ジャーナリスト) 【第40回】 2009年04月15日 トヨタ「プリウス」の未来の対抗馬? 電気自動車革命を牽引するテスラの底力 「発表から2週間で、すでに711台の注文を受けました」 カリフォルニアの電気自動車メーカー、テスラ・モーターズのCEO(最高経営責任者)、イーロン・マスクは数日前、関係者へのメールにこう書いた。 彼が指しているのは、テスラが3月末に発表した「モデルS」。初めての大量生産型で、高速道路も走行可能な電気自動車である。価格は5万7400ドル(約574万円)だが、電気自動車への税優遇措置で4万9900ドル(約499万円)になる。 デトロイトの米自動車メーカーが軒並み存続の危機に直面している中、アメリカの期待を一身に受けている存在が、このテスラだ。創業したのは2003年。ほんの6年前だが、すでにスポーツカータイプの「ロードスター」を生産。こちらは価格