「文化文芸倫理向上委員会」なる政府機関らしき場所から届いた召喚状。出頭したエンタメ作家が連れて行かれたのは、絶対に逃げ出すことのできない「収容所」だった……。 作家・桐野夏生の最新作『日没』(岩波書店)は、表現の不自由の”近未来”を描く。だが世界をくまなく可視化しようとする情報網や、アンバランスな統治者や疫病の出現で加速度的変化を強いられてきた現代においては、まるでほんの数センチ先の社会を示唆するかのようだ。冒頭から静かに足元を流れる不穏は決して私たちに無縁なものではない。 【写真】社会で深刻化する問題をまるで予言したかのような作品の数々で知られる作家・桐野夏生さん 桐野夏生に聞く、現代の創作や言論を取り巻く社会に満ちる気持ち悪さ。そして私たちはそれとどう戦うのか、戦えるのか。(文中敬称略) ■着火する言論 白い手袋を嵌(は)めた運転手が優雅にドアを開け、濃紺の車から琥珀色の髪をした女性が
時事メディカル 連載・コラム 「医」の最前線 「新型コロナ流行」の本質~歴史地理の視点で読み解く~ パンデミックへの道 ~中華圏の春節で増幅、イタリア・イランへ飛び火~ 「医」の最前線 「新型コロナ流行」の本質~歴史地理の視点で読み解く~ パンデミックへの道 ~中華圏の春節で増幅、イタリア・イランへ飛び火~ (濱田篤郎・東京医科大学病院渡航者医療センター教授)【第2回】 ◇中国発のパンデミック~過去に複数存在~ パンデミック(世界的大流行)を起こした感染症の中には、中国を震源地とするものがいくつかあります。その多くは中国南部から拡大しています。たとえば19世紀末のペスト流行がその一つです。この時は1860年代に雲南省で発生した流行が94年、香港にまで広がり、そこから全世界へと拡大していきました。香港は19世紀中ごろから英国領になり、国際貿易港として世界各地へとつながっていったのです。 19
年末年始になると、毎年餅をのどに詰まらせて救急搬送される事例が急増します。 過去の報告によれば、年間搬送例の半数以上が12月と1月です(1)。 また、その約9割が高齢者(65歳以上)で、最も多いのが80歳代です。 餅のように粘着性の高いものがのどに詰まると、空気の通り道が塞がり、呼吸ができなくなります。 こうなるとタイムリミットはほんの数分です。 早急に気道が開通されないと、あっという間に命の危機に陥ります。 平成30年の報告では、救急車が現場に到着するまでの平均所要時間は8.7分(2)。 病院に到着するまでの時間(119番通報から医師に引き継ぐまで)は平均39.5分です。 これらの数字は、我が国の恵まれた救急医療を反映するものに他なりません。 しかし、今冬は新型コロナ患者の急増により、救急搬送の受け入れが難しい病院がますます増える恐れがあります。 救急車内では救急隊員が応急処置をしながら
全国の新たな感染者の数は今後どのように推移する可能性があるのか、国立感染症研究所の鈴木基感染症疫学センター長がシミュレーションを公開しています。 シミュレーションでは、1人の感染者から何人に感染が広がるかを示す「実効再生産数」と呼ばれる数値をもとに、今月21日以降、この数値の変化が感染者数にどう影響するかを計算しました。 「実効再生産数」は今月6日現在の数値が全国で1.06と公表されています。 また、NHKのまとめでは、今月21日現在の全国の新たな感染者の数は直近1週間の平均で1日当たりおよそ2700人となっていました。 シミュレーションによりますと、このあと再生産数が1.1だとすると、2週間後の来月4日には1週間の平均で1日当たりの新たな感染者数がおよそ3000人まで増加するとしています。 一方で、再生産数が0.95に下がったと仮定とすると、来月4日には1日当たりの新たな感染者数がおよそ
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