農業生物資源研究所(生物研)は8月17日、日本のイネとは別系統のアフリカ栽培イネのゲノム塩基配列の主要部分を解読し、データベース(AfRicA DB:African Rice Annotation Database)として公開したことを発表した。同成果は英国の科学雑誌「The Plant Journal」に掲載された。 世界の栽培イネには、「オリザ・サティバ」と「オリザ・グラベリマ」という2系統があり、サティバはアジアを中心に世界中で広く栽培されている。また、サティバはジャポニカ(日本型)とインディカ(インド型)という2グループに大別される。一方グラベリマは強い耐乾性や耐病性、耐虫性の形質を持っているアフリカの一部の国と地域で栽培される固有種で、サティバのようには育種が進んでおらず、現在では食料としての用途は薄れ、儀式などで利用される程度となっている。 しかし、サティバとグラベリマは近縁で