――大変多くのヒット作に恵まれた時代ですね。 市原 僕は編集者の仕事がどういうものか、まったく知らずにこの世界に入ってきて、「ここがお前の席だ」と案内されたときに「あだち充先生はどの席で描いてるんですか?」と尋ねたくらいです(笑)。ただ、1年も仕事をしていれば、編集部のアラが見えてきます。僕にとってはゲームなんですよ。スポーツと同じように、この少年漫画の世界にもルールが存在する。「真理」と言ってもいい。どうすればこのゲームに勝てるのか? 僕は人生を通じてずっとゲームの根幹を成すものに興味があり、そのキモを探すのが好きだったんですね。それで小学館の倉庫にいって、創刊号からバーッと目を通しました。温故知新という言葉が好きなんですけど、過去を知らなければ未来を見据えることもできないので。 市原 新人育成です。優秀な編集者を育成・配置して、「ここは魅力的だぞ」と思わせるチームを作って、そこに才能豊
![(2ページ目)「失敗してもサラリーマンだから安泰でしょ、と思われたら改革なんてできない」 前編集長が明かす「少年サンデー」が“大赤字予測”から“復活”できたワケ | 文春オンライン](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/653f332ba1c5479998ac81e40ec16b615b8fdec0/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbunshun.jp%2Fmwimgs%2F8%2F4%2F1200wm%2Fimg_84cfe34e219a2f2dae186f8ca933013e236951.jpg)