オリックスグループへの「かんぽの宿」一括譲渡に鳩山邦夫総務相が反対している問題で、日本郵政の西川善文社長は29日、都内で記者会見し、「鳩山総務相が『よい』と言ってくれない限り譲渡案はもうダメだ」と述べ、オリックスへの譲渡を断念する考えを明らかにした。一方、鳩山氏は「『できレース』を認めるわけにはいかない」と譲渡に必要な会社分割を認可しない考えを重ねて表明、4月1日に予定していた契約完了は絶望的となった。 日本郵政は昨年12月、オリックスの子会社に「かんぽの宿」70施設を109億円で一括譲渡する契約を締結。ところが、郵政事業を所管する鳩山氏が1月、譲渡経緯や譲渡額の安さを問題視し、「国民が納得しない」と疑義を唱えていた。 西川氏は会見で、総務相の同意がない限り、契約完了は困難との認識を示した上で「オリックスへの譲渡案はひとまず横に置き、原点に立ち戻って再検討していく」と述べた。 その上で、西